【1月19日 AFP】ゴールデン・グローブ賞(Golden Globe Awards)で3冠に輝き、英国アカデミー賞(British Academy Film Awards)でも最多12部門にノミネートされ、オスカー有力候補とされている無声映画『アーティスト(The Artist)』。しかし英リバプール(Liverpool)では、無声映画だと知らずチケット代の返金を求めた観客がいたことが明らかになった。同地の映画館「オデオン・リバプール・ワン(Odeon Liverpool One)」が明かした。

 同映画館は、上映開始から10分以内に従業員に知らせれば返金を行っているといい、『アーティスト』を無声映画だと知らなかった数人の観客に返金したことを明らかにした。

 同館で『アーティスト』を鑑賞したニコラさん(25)は、英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)の取材を受け、同作品が無声映画だと知っているかとチケット売り場のスタッフに再確認されたと話した。

「もちろん知ってたわ。なぜそんなことを聞くのか尋ねたら、音がなくてスクリーンも小さいと訴えて返金を求めた人がいたと教えてくれたの。おもしろいわよね。笑っちゃった」

 同作品は、無声映画が活況だった当時の映画らしく、スクリーンサイズを1:1.33にしている。

 無声映画は、19世紀末からトーキーが出現する1930年代まで製作・公開されていた。(c)AFP