【10月12日 AFP】ミャンマーの軍政を批判して2008年から投獄されていた著名コメディアンのザガナー(Zarganar)氏が釈放されたことについて、ハリウッド女優のミシェル・ヨー(Michelle Yeoh)さんは12日、「うれしいニュース」だと語った。

 ヨーさんはミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さんの半生を描いたフランスのリュック・ベッソン(Luc Besson)監督の映画『The Lady』でスー・チーさん役を演じ、この作品のプロモーションのため韓国で開かれている釜山国際映画祭(Busan International Film Festival)を訪れていた。

 映画祭での記者会見でヨーさんは、「彼(ザガナーさん)のような人たちがもっと釈放されるよう希望し、祈っています。(釈放は)ビルマの新政権が正しい道に踏み出したことを示しています」と語った。

 その直前に「ザガナーが釈放される日まで、ビルマに民主主義はないと思う」と記者団に話していたベッソン監督は、ザガナー氏釈放の知らせを聞いた直後は信じられない様子だったが、事実だと分かるとこの日に聞いた中で「最高のニュース」だと述べた。

 ミャンマー政府は同日、ザガナー氏ら数十人の政治犯を釈放した。かつてビルマと呼ばれていたミャンマーは、独裁主義的な体制の下で数十年に及んだ抑圧の末、昨年の選挙を経て名目上は軍政を終わらせた。政治犯の釈放は、ミャンマーの変化を象徴する一連の動きの中で最新の出来事となった。(c)AFP