【9月5日 AFP】映画「007」シリーズ第23弾の撮影が、インドで行われることになった。同国の情報・放送省が8月25日に撮影許可を出した。

 映画のタイトルは未定だが、公開は2012年11月を予定している。インドでの撮影は、ムンバイ(Mumbai)、アーメダバード(Ahmedabad)、ゴア(Goa)州で、2~3月に行われる。

 同シリーズがインドで撮影されるのは30年ぶり。ロジャー・ムーア(Roger Moore)がジェームズ・ボンド(James Bond)を演じた1983年の『007/オクトパシー(Octopussy)』以来だ。

■電車の屋根に乗った人びとは撮影禁止?

 鉄道省は3日、鉄道車両の屋根に乗った人びとが映るシーンを書き換えるよう製作者側に依頼したことを明かした。現在の脚本には、ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)演じるボンドが、バイクから人で溢れた電車の屋根に飛び乗り、同様に混んだ別の車両の屋根に飛び移るというスタントが含まれている。

 ディネーシュ・トリヴェディ(Dinesh Trivedi)鉄道相はAFPに対し、「屋根に乗った移動はインドでは違法であり、推奨されるものではない」とコメント。さらに、現在の脚本では、見ている人に屋根に乗った移動がインドでは当たり前だという印象を与えると話し、「インドには多くの電車があり、すべての電車の屋根に人が乗っているわけではない」と主張した。

 同相は、屋根の上に人がいない状態ならスタントを認めると話しており、製作者側はこの依頼に応じたという。

 同国では、チケット購入を回避するため、多くの人びとが屋根の上に乗って移動している。(c)AFP/Pratap Chakravarty