【9月12日 AFP】イタリア北部ベネチア(Venice)で行われていた第67回ベネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)は11日、最高賞である金獅子(Golden Lion)賞に、米国のソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)監督の作品『サムウェア(原題、Somewhere)』を選び、閉幕した。

 また、銀獅子賞(監督賞)にはスペインのアレックス・デ・ラ・イグレシア(Alex de la Iglesia)監督によるダークコメディー、『トランペットの悲しいバラード(原題、A Sad Trumpet Ballad)』に贈られた。

『サムウェア』は、スティーヴン・ドーフ(Stephen Dorff)演じる大物俳優ジョニー・マルコと、12歳のエル・ファニング(Elle Fanning)演じるその娘クレオの父娘の姿を通し、ハリウッド(Hollywood)の映画界に身をおく人間の孤独と寂寞感を描いた。

『トランペットの悲しいバラード』は、イグレシア監督いわく、サーカスを舞台にした男女の三角関係をコメディー調で描きながら、色濃く残るスペイン内戦の痛みを「払い清める」ことを試みた。

主要部門の受賞結果は以下のとおり。

■金獅子賞
『サムウェア』-ソフィア・コッポラ監督(米国)

■銀獅子賞
アレックス・デ・ラ・イグレシア監督-『トランペットの悲しいバラード』(スペイン、フランス)

■特別獅子賞
モンテ・ヘルマン(Monte Hellman)監督(米国)

■審査員特別賞
『エッセンシャル・キリング(原題、Essential Killing)』-イエジー・スコリモフスキ(Jerzy Skolimowski)監督(ポーランド、ノルウェイ、ハンガリー、アイルランド)

■男優賞
ヴィンセント・ギャロ(Vincent Gallo)-『エッセンシャル・キリング』

■女優賞
アリアーヌ・ラベ(Ariane Labed)-『アッテンバーグ(原題、Attenberg』(ギリシャ)

■撮影賞
ミハイル・クリチマン(Mikhail Krichman)-『Silent Souls』(ロシア)

■脚本賞
アレックス・デ・ラ・イグレシア-『トランペットの悲しいバラード』

■新人賞
ミラ・クニス(Mila Kunis)-『ブラック・スワン(原題、Black Swan)』(米国)

(c)AFP/Gina Doggett

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