【7月21日 AFP】SFアクション映画『インセプション(Inception)』のPRのため来日した米俳優レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)らが21日、都内で記者会見を行った。

 ディカプリオは日本の映画とアニメの大ファンだと語り、主演の新作もファンタジーや超現実的な作風で共通する部分があるので、日本でのヒットを期待していると語った。

 英国のクリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)監督の新作は、他人の潜在意識の中に侵入し、その人物の考えを盗むという「強盗団」をめぐるストーリー。ディカプリオは「とてもシュールで多角的なストーリー構成で、ハリウッド(Hollywood)からはなかなか出てこないアイデアが必要だった。日本のオーディエンスの反応がとても楽しみだ」と語り、宮崎駿(Hayao Miyazaki)監督や故黒澤明(Akira Kurosawa)監督の作品に通じる新しい着想があると、日本のファンに太鼓判を押した。

 さらに「僕は日本映画、日本のアニメの大ファンだ。宮崎監督の『千と千尋の神隠し(Spirited Away)』は観客が本当に気に入りそうな、超現実的な風景にあふれている」と語った。

 ノーラン監督の作品としては2005年の『バットマン ビギンズ(Batman Begins)』に続く2作目の出演となった渡辺謙(Ken Watanabe)は、監督をイタリアのルネサンス期の巨匠画家レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)にたとえ、「(ノーラン監督は)文学だけではなく、科学や建築などあらゆる要素を持っていて、そういったものをフルに活用している。彼はダ・ヴィンチの再来ではないかとさえ思う」と述べた。

 またノーラン監督から最初、「ジェームズ・ボンド(James Bond)みたいにやってほしいと言われたが、残念ながら脚本にボンドガールは用意されていなかった」と真顔でジョークも飛ばした。(c)AFP

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