【5月31日 AFP】映画「ロード・オブ・ザ・リング(Lord of the Rings)」3部作の前日譚、「ホビットの冒険」の映画版で、メガホンを取る予定だったメキシコのギレルモ・デル・トロ(Guillermo Del Toro)が監督を降板することになった。デル・トロ本人が31日、原作者J・R・R・トールキン(J.R.R Tolkien)のファンサイト「ワン・リング(The One Ring)」で明かした。

 2部作として製作される「ホビット」映画は、「ロード」シリーズの監督ピーター・ジャクソン(Peter Jackson)がプロデューサーを務めている。

「ホビットの冒険の撮影開始が遅れている中で、わたしは人生最大の難局に直面している。トールキンが描いた中つ国の豊かな世界に生き構想を練る日々が2年近く続いたが、非常に残念なことに、この素晴らしい映画の舵取りをやめなければならなくなった」(デル・トロ監督)

 監督はこのように心境を吐露したが、報道によればニューライン(New Line)とともに配給を行うMGMが負債問題を抱え先行きが不安なことから、撮影が棚上げになっているという。

 脚本の執筆とプリプロダクションのためにニュージーランドのウェリントン(Wellington)に滞在中のデル・トロ監督は、クランクインが遅れていることで、今後のスケジュールの折り合いがつかなくなってきたとしている。
 
 また同じサイトには、ジャクソン氏のコメントも掲載された。デル・トロ監督の降板は悲しいが、脚本の執筆については今後数か月間続けてくれること、新しい監督を探し速やかな移行が行えるように今週プロデューサーたちが集まること、そしてプリプロダクションに影響はないとの見解が記されている。(c)AFP

【参考】J・R・R・トールキンのファンサイト