【5月13日 AFP】イランの映画監督ジャファル・パナヒ(Jafar Panahi)氏(49)が同国の治安当局に身柄を拘束されていることに抗議して、12日に行われた第63回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)のオープニングセレモニーに、パナヒ監督のネームプレートを置いたいすが置かれた。

 パナヒ監督は3月1日に身柄を拘束され、テヘラン(Tehran)市内のエビン(Evin)刑務所に収容されている。身柄の拘束は、問題となった2009年の大統領選挙に関する映画を製作していたためだと報じられている。

 オープニングセレモニーでは、審査員として招待されていたパナヒ監督のネームプレートを置いただけのいすが、登壇したその他の審査員と一緒に象徴的に並んだ。

 審査委員長を務める米映画監督ティム・バートン(Tim Burton)は会見で「我々すべてに表現の自由がある」と語り、フランス政府もイラン政府に対してパナヒ監督の釈放を求めた。(c)AFP