【3月7日 AFP】米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angels)で6日、2009年の最低作品や俳優に贈られる映画賞、ゴールデン・ラズベリー賞(通称:ラジー賞、Golden Raspberry AwardsRazzies)が発表され、最低女優賞に『All About Steve』でノミネートされたサンドラ・ブロック(Sandra Bullock)が選ばれた。

 ブロックは『しあわせの隠れ場所(The Blind Side)』の好演で、アカデミー賞主演女優賞の有力候補に挙げられており、史上初のラジー賞とアカデミー賞のダブル受賞の可能性も出てきた。

 同賞の受賞者としては珍しく授賞式会場に登場したブロックは、受賞作となった『All About Steve』のDVDを出席者に配布し、金色に塗装されたプラスチック製ラズベリーを掲げながら「皆さんがわたしの映画を見て、本当に最悪の演技だと判断したら、来年もここに来ます。でもそうでなかったら、ラジー賞はお返しします」とスピーチを行った。

 ブロックはさらに、ラジー賞のためにハリウッドの有力者やプロデューサーのジェフリー・カッツェンバーグ(Jeffrey Katzenberg)が参加するチャリティディナーを抜け出してきたと話し、「もう戻らなければいけないわ。だってジェフリー・カッツェンバーグよ。彼はわたしが仕事できなくなるようにだってできるのよ」とジョークを飛ばした。

 最低主演女優が授賞式に登場したのは、2005年に『キャットウーマン(Catwoman)』で受賞したハル・ベリー(Halle Berry)以来。

「騒々しい、長すぎ、すごくばかげている」との評価を受けたマイケル・ベイ(Michael Bay)監督の『トランスフォーマー/リベンジ(Transformers: Revenge of the Fallen)』は、監督賞、脚本賞、作品賞を受賞した。

■過去10年で最低の映画・俳優

 今年で30周年を迎えるラジー賞は、過去10年間の最低映画・俳優も発表した。

 過去10年で最もひどい映画に選ばれたのは、ジョン・トラボルタ(John Travolta)の『バトルフィールド・アース(Battlefield Earth)』。最低の主演男優には、『マッド・ファット・ワイフ(Norbit)』や『デイブは宇宙船(Meet Dave)』のエディ・マーフィー(Eddie Murphy)、主演女優は『ザ・ホッティー・アンド・ザ・ノッティー(原題、The Hottie and the Nottie)』や『REPO! レポ(Repo: The Genetic Opera)』のパリス・ヒルトン(Paris Hilton)が選ばれた。(c)AFP/Rob Woollard