【9月12日 AFP】「ビッチ(悪女)」も、ドラキュラやフランケンシュタインといったホラーの重鎮たちと並んで、ホラー映画の一角を占めるべきだ――2008年に『ジュノ(Juno)』でアカデミー賞脚本賞を受賞した米脚本家のディアブロ・コディ(Diablo Cody)が11日、トロント国際映画祭(Toronto International Film Festival 2009)で語った。

 コディは同映画祭で、悪魔にとりつかれて、男性の心臓を食べる女子高生を描いた新作映画『Jennifer's Body(原題)』を上映。会見で、「ビッチほど恐ろしいものは無い」と語った。「ドラキュラやフランケンシュタインと並んで、ホラーの古典的キャラクター一覧には、『ビッチで魅力的な女性』というのもあるべきよ」

 同映画の監督、カリン・クサマ(Karyn Kusama)は、ホラー映画とは「子ども時代の不安の貯蔵庫」であり、「若い人が言葉にできないだけで感じている恐怖に語りかける」ものだと語った。だからこそ、「女王バチ」現象がホラーというジャンルにぴったりと来るというのだ。

「小学2~3年生ごろから、周囲の少女たちよりも敏感に、自分が持つ力を本能的に察知する少女が出始める。その少女たちが、将来、力を発揮する女性になるかどうかはわからない。けれども、とりわけ高校では、そういう社会的な序列が生まれるの」

 トロント国際映画祭の上映プログラム責任者Colin Geddesは、この映画について、「男が独占してきたホラー映画界における歓迎すべき変化」と語った。(c)AFP