【9月8日 AFP】第66回ベネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)コンペ外作品として出品されているスティーヴン・ソダーバーグ(Steven Soderbergh)監督作『ジ・インフォーマント(原題、The Informant!)』が7日に上映された。

 カート・アイヒェンヴァルト(Kurt Eichenwald)のノンフィクション小説をもとにしたこのコメディタッチのサスペンスの主演はマット・デイモン(Matt Damon)。いろんな問題ありの密告者マーク・ウィテカー(Mark Whitacre)を演じている。

 ウィテカーは、東京(Tokyo)、パリ(Paris)、メキシコ市(Mexico City)、ハワイ(Hawaii)などを舞台に米連邦捜査局(FBI)と協力し、米穀物大手アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(Archer Daniels Midland)の価格操作を暴こうとする。

 ソダーバーグ監督はデイモンを起用した理由について、「本を読んだときマットが浮かんだ。ウィテカーはとてもアメリカ人的で楽観的な考え方をし、一緒に働く人から好感を持たれる人物だったからだ」と語った。

 ソダーバーグ監督は、2000年に『トラフィック(Traffic)』でアカデミー賞監督賞を受賞しているが、ジュリア・ロバーツ(Julia Roberts)が主演したもう1つの告発者の映画『エリン・ブロコビッチ(Erin Brockovich)』でも、同時に2つ目の監督賞にノミネートされている。

 一方のデイモンは役になりきるために15キロも増量したという。「体重を増やすのはとっても簡単だったよ。それにとても楽しかった。たぶん、仕事の中では一番楽しかったと思う。だってジムに通う必要もなく、目に見えるものすべてをただ食べるだけで良かったんだから」(c)AFP