【4月20日 AFP】第81回アカデミー賞(Academy Awards)で8冠に輝いた映画『スラムドッグ$ミリオネア(Slumdog Millionaire)』に出演した子役ルビーナ・アリ(Rubina Ali Qureshi、9)さんの父親が、英紙が伝えたルビーナさんの高額養子縁組報道を否定した。

 地元メディアによると、ルビーナさんの父親ラフィク・クレシ(Rafiq Qureshi)さんは、ルビーナさんを養子にしたいと申し出た中東の男性と接触したことは認めたが、19日の英大衆紙ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)による報道は虚偽だと非難した。

 今回中東の富豪を装ってクレシさんに接近した男性は、実は同紙の記者だった。こうしたおとり取材は、英国のメディアが富豪や有名人相手に用いてきた方法だ。クレシさんは「彼らは多額の金銭を約束し、養子縁組が娘のためだと言い続けていたが、私は拒否した。わたしが娘を売りたがっているという報道は嘘だ」と語った。

 しかし、クレシさんと別居中のルビーナさんの母親クルシッド(Kursheed)さんは、約2週間前に長女から、クレシさんがルビーナさんを養子にするつもりだと聞いたと述べ、警察に訴え出た。「本当に養子縁組に同意するなんて思わなかった」とクルシッドさんは語ったという。

 インドのスラム街の暮らしを描いた「スラムドッグ$ミリオネア」でヒロインの子供時代を演じたルビーナさんは、現在もクレシさんとムンバイ(Mumbai)のスラムに住んでいる。(c)AFP