【1月22日 AFP】米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angels)で21日、映画界最高の作品や俳優を選ぶ、アカデミー賞(Academy Awards)のパロディーで、その年の最低作品や俳優を選ぶ映画賞、ゴールデン・ラズベリー賞(通称:ラジー賞、Golden Raspberry AwardsRazzies)のノミネート結果が発表された。今年はマイク・マイヤーズ(Mike Myers)の『ラブ・グル(The Love Guru)』が7つの部門でノミネートされ、最有力候補となっている。受賞作品等の発表は来月21日に行われる。

『ラブ・グル』は、ワースト作品賞にノミネートされているほか、マイヤーズを始めジェシカ・アルバ(Jessica Alba)やベン・キングズレー(Ben Kingsley)、『オースティン・パワーズ(Austin Powers)』にも出演したヴァーン・J・トロイヤー(Verne J. Troyer)など出演俳優陣も軒並みノミネートされている。

『ラブ・グル』は、あるアイスホッケー選手が神秘的なグル(導師)に、選手や個人としての運命を好転させてもらうように依頼するというもの。前年に公開されたが、ほぼ全面的に酷評を受けた。米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙は、「まったくもって笑えない。自分はもう笑えなくなってしまったのかと思わせるような出来」との手厳しい批評をしている。

 1980年にラジー賞を創設したジョン・ウィルソン(John Wilson)氏はAFPに対し、「マイヤーズは客を笑わせること以外はあらゆることをやっていたよ。多くの人がマイヤーズの自分探しがこの映画を制作するきっかけとなったと指摘しているが、彼は途中でコメディ映画を作っていることを忘れてしまったんだ」と語った。

 ラジー賞のほかのノミネート作品は、『Disaster Movie』や『Meet the Spartans』、M・ ナイト・シャマラン(M. Night Shyamalan)監督の『ハプニング(The Happening)』、パリス・ヒルトン(Paris Hilton)の『The Hottie and the Nottie』などが挙げられている。

 ラジー賞の常連、パリス・ヒルトンは、ワースト女優賞とワーストカップル賞(『The Hottie and the Nottie』)、ワースト助演女優賞(『Repo! The Genetic Opera』でのカメオ出演)の3つの部門でノミネートされている。(c)AFP