【5月25日 AFP】第61回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)で24日、マカロニ・ウエスタン(Spaghetti Western)ならぬ「キムチ・ウエスタン」とも呼べる大型予算の韓国作品『The Good, the Bad, the Weird』が特別招待作品として上映された。

 1930年代、日本の占領下にあった満州(Manchuria)を舞台に財宝の隠し場所を記した地図をめぐり山賊、列車強盗、賞金稼ぎたちが争い、アクションが満載。馬やスクーターでソウル(Seoul)市内の市場から砂漠までを走り回る。

 キム・ジウン(Kim Ji Woon)監督は、全編の背景となっている果てしない地平線と草原を収めるため、撮影クルーに9か月にわたりソウルからゴビ(Gobi)砂漠まで、中国内陸部をまたに掛けて取材させたという。

 製作費は、韓国映画史上最高額といわれる1700万ドル(約17億5000万円)。撮影には約400人の撮影クルーと、3人の韓国トップ俳優のほかに多くのエキストラが加わったが、CGはまったく使用せず、スタントも俳優たちが自らこなした。

 キム監督は本作を制作するうえで、クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)監督・主演のオスカー受賞作『許されざる者(Unforgiven)』や、イタリアのセルジオ・レオーネ(Sergio Leone)監督のマカロニ・ウエスタンをヒントにしたと語った。(c)AFP

カンヌ国際映画祭の公式ウェブサイト(英語)