【4月16日 AFP】『ピノキオ(Pinocchio)』、『ピーター・パン(Peter Pan)』、『バンビ(Bambi)』など、黄金期のディズニー映画を手掛けた巨匠アニメーター、オリー・ジョンストン(Ollie Johnston)さんが14日、ワシントン(Washington)州スクウィム(Sequim)の介護施設で死亡した(享年95歳)。ウォルト・ディズニー(Walt Disney Co.)が15日、発表した。

 ジョンストンさんはアニメーション映画のパイオニアとされるアーティストの1人。その多大な貢献によって、アニメーションが今日のような形にまで進化したという。「ナイン・オールドメン」と呼ばれた伝説的なディズニー・アニメーター9人の、最後の1人だった。

 ロサンゼルス(Los Angeles)のシュイナード美術大学(Chouinard Art Institute)で学び、1935年に当時まだ小規模だったウォルト・ディズニーに誘われ入社。その後『Mickey's Garden』、『Pluto's Judgement Day』、『Mickey's Rival』などの短編アニメーションを手掛けた。

 1937年には初の長編『白雪姫(Snow White and the Seven Dwarfs)』を制作。その後は、ディズニーの古典的作品といわれる『ファンタジア(Fantasia)』、『シンデレラ("Cinderella)』、『ふしぎの国のアリス(Alice in Wonderland)』、『わんわん物語(Lady and the Tramp)』、『眠れる森の美女(Sleeping Beauty)』、『メリー・ポピンズ(Mary Poppins)』、『ジャングル・ブック(The Jungle Book)』などを生み出していった。

 1978年に退職、その後は執筆、講演、コンサルタントなどの活動に精力を注いだ。1989年にはディズニー・レジェンド賞(Disney Legends Award)を受賞。2003年には映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and SciencesAMPAS)から特別名誉賞を受けた。

 2005年11月にはジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領からアメリカ国民芸術勲章(National Medal of Arts)を授与され、アニメーターとしては初の受勲者となった。(c)AFP