【2月28日 AFP】ちょっと珍しいエロチック・シネマを集めた映画祭「エクストリーム・ラブ(Extreme Love)」が25日から3月2日まで、東京で開催されている。

 日本では、ポルノ映画や写真の個人の使用は認められているが、映画などの公共の場で性器の写真や映像を公開することは禁止されている。

 今回の映画祭は、配給会社アップリンク(Uplink)で長い間検閲と闘ってきた浅井隆(Takashi Asai)社長が主催したもの。1987年に設立されたアップリンクは、芸術本の出版や映画やドキュメンタリーの配給などを行っている。

 前週、浅井氏が国内に持ち込んだ米国の写真家、故ロバート・メイプルソープ(Robert Mapplethorpe)氏の写真集のわいせつ性が争われた裁判で、最高裁はわいせつ性を否定し、国内への持ち込みを禁止した税関の処分取り消しを命じた。

 浅井氏は、憲法では表現の自由が認められており、誰もが自由にエロチックな写真を見ることができるのに、警察はこれを誤解していると語った。

 映画祭期間中に上映されるのは、フィリップ・グランドリュー(Philippe Grandrieux)監督作品など合計4本の長編と24本の短編作品。日本公開時には検閲が行われたカトリーヌ・ブレイヤ(Catherine Breillat)監督の『本当に若い娘(Une Vraie Jeune Fille)』やヴィルジニー・デパント(Virginie Despentes)監督の『ベーゼ・モア(Baise-Moi)』もノーカットで上映される。上映作品にはすべて、性行為やマスターベーションなどのシーンが含まれている。

 同映画祭にはフランス大使館も主催として参加している。(c)AFP/Gilles Campion

映画祭「エクストリーム・ラブ」の公式HP