【1月9日 AFP】放送映画批評家協会(Broadcast Film Critics Association 略称:BFCA)が主催する映画賞「第13回放送映画批評家協会賞(13th Annual Critics’ Choice Awards)」の授賞式が7日、サンタモニカ・シヴィック・オーディトリアム(Santa Monica Civic Auditorium)で開催された。

■コーエン兄弟の監督作『ノーカントリー』が3部門を受賞

 「第13回放送映画批評家協会賞」で犯罪スリラー映画『ノーカントリー(No Country For Old Men)』は最優秀作品賞(Best Picture)を含む3部門を受賞し、オスカー受賞有力候補の地位が盤石なものになりつつある。

 コーマック・マッカーシー(Cormac McCarthy)による、ドラッグ取引の失敗・その後の暴力的な結末を描いた小説を原作として製作された同映画で、監督を務めたジョエル・コーエン(Joel Coen)、イーサン・コーエン(Ethan Coen)兄弟が最優秀監督賞(Best Director)及び、最優秀作品賞を受賞。

 スペイン人俳優のハビエル・バルデム(Javier Bardem)は、同賞の助演男優賞(Best Supporting Actor)に輝いた。同映画でハビエルは食肉処理場で使われる圧搾空気で牛肉を処理する機械で殺人を行う冷徹な殺し屋を演じた。

 今回の「第13回放送映画批評家協会賞」でも数多くの賞に輝いている同映画は、13日に行なわれる第65回ゴールデングローブ賞(The 65th Annual Golden Globe Awards)でも作品賞としてノミネートされている。

■最優秀主演男優賞はダニエル・デイ・ルイス

 最優秀主演男優賞(Best Actor)は、ポール・トーマス・アンダーソン(Paul Thomas Anderson)監督作の映画『There Will be Blood』で、非情な石油採掘家を演じるダニエル・デイ・ルイス(Daniel Day-Lewis)が受賞。

 最優秀主演女優賞(Best Actress)は映画『Away From Her』でアルツハイマー症を患った女性を演じたジュリー・クリスティ(Julie Christie)が受賞した。

 また、俳優でもあるショーン・ペン(Sean Penn)監督が手がけた、自分探しのためアラスカの荒野を冒険し、悲劇的な結末に終わった青年のストーリーを画いた作品『Into the Wild』は7部門にノミネートされたものの、ひとつもトロフィーを勝ち取ることはなかった。(c)AFP