アカデミー賞ドキュメンタリー部門、ノミネート最終候補に目立つ「テロとの戦い」関連作品
このニュースをシェア
【11月26日 AFP】第80回アカデミー賞(80th Academy Awards)ドキュメンタリー部門のノミネート候補15作品が19日、同賞を主催する映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences、AMPAS)より発表された。イラク・アフガニスタンにおける戦争をテーマにしたものが大半を占めるが、キリスト教における中絶や同性愛問題など政治的にデリケートな問題を扱ったものも見られる。
候補に挙がった15作品中8作品が、米国主導のイラク・アフガニスタンにおける戦争や第2次世界大戦など、過去や現在の戦争を描いている。
イラクやアフガニスタンでの戦いをテーマにしたものには、2003年のイラク進攻前後の政策決定を批判するチャールズ・ファーガソン(Charles Ferguson)監督の『No End in Sight』、イラクで銃撃を受け負傷した米兵の葛藤を描いた『Body of War』、イラクやアフガニスタンで戦った退役軍人を取材した『Operation Homecoming: Writing the Wartime Experience』などがある。また、アフガニスタンの米軍基地内の拘置所でアフガニスタン人タクシー運転手が死亡した事実を追った『「闇」へ(Taxi to the Dark Side)』は、拷問と取り調べにおける米国の方針をテーマにしている。
第2次世界大戦を扱ったものも多い。1937年の南京大虐殺を描いた『Nanking』は、1997年のアイリス・チャン(Iris Chang)のベストセラー『The Rape of Nanking』をもとにしている。1945年の広島と長崎への原爆投下を扱った、スティーブン・オカザキ(Steven Okazaki)監督の『ヒロシマナガサキ(White Light/Black Rain)』は、人類初の原子爆弾の戦争での使用を考察している。一方、『The Rape of Europa』は、第2次世界大戦中にナチス政権下で略奪、破壊された文化遺産を修復しようとする専門家たちの努力を描いている。
『War/Dance』では、ウガンダで反政府勢力「神の抵抗軍(Lord’s Resistance Army)」に誘拐され、兵士にさせられた子どもたちの悲しい運命が描かれている。そのほか、マイケル・ムーア(Michael Moore)監督の『シッコ(Sicko)』、中国のある小学校のクラスで行われた学級委員の投票を題材にとった『こども民主主義(Please Vote for Me)』などがノミネート候補に挙げられている。
ノミネート候補15作品は以下の通り。1月にこの中から5作品がノミネートされる。
■『Autism: The Musical』
■『Body of War』
■『For the Bible Tells Me So』
■『Lake of Fire』
■『Nanking』
■『No End in Sight』
■『Operation Homecoming: Writing the Wartime Experience』
■『こども民主主義(Please Vote for Me)』
■『The Price of Sugar』
■『A Promise to the Dead: The Exile Journey of Ariel Dorfman』
■『The Rape of Europa』
■『シッコ(Sicko)』
■『「闇」へ(Taxi to the Dark Side)』
■『War/Dance』
■『ヒロシマナガサキ(White Light/Black Rain)』
(c)AFP
候補に挙がった15作品中8作品が、米国主導のイラク・アフガニスタンにおける戦争や第2次世界大戦など、過去や現在の戦争を描いている。
イラクやアフガニスタンでの戦いをテーマにしたものには、2003年のイラク進攻前後の政策決定を批判するチャールズ・ファーガソン(Charles Ferguson)監督の『No End in Sight』、イラクで銃撃を受け負傷した米兵の葛藤を描いた『Body of War』、イラクやアフガニスタンで戦った退役軍人を取材した『Operation Homecoming: Writing the Wartime Experience』などがある。また、アフガニスタンの米軍基地内の拘置所でアフガニスタン人タクシー運転手が死亡した事実を追った『「闇」へ(Taxi to the Dark Side)』は、拷問と取り調べにおける米国の方針をテーマにしている。
第2次世界大戦を扱ったものも多い。1937年の南京大虐殺を描いた『Nanking』は、1997年のアイリス・チャン(Iris Chang)のベストセラー『The Rape of Nanking』をもとにしている。1945年の広島と長崎への原爆投下を扱った、スティーブン・オカザキ(Steven Okazaki)監督の『ヒロシマナガサキ(White Light/Black Rain)』は、人類初の原子爆弾の戦争での使用を考察している。一方、『The Rape of Europa』は、第2次世界大戦中にナチス政権下で略奪、破壊された文化遺産を修復しようとする専門家たちの努力を描いている。
『War/Dance』では、ウガンダで反政府勢力「神の抵抗軍(Lord’s Resistance Army)」に誘拐され、兵士にさせられた子どもたちの悲しい運命が描かれている。そのほか、マイケル・ムーア(Michael Moore)監督の『シッコ(Sicko)』、中国のある小学校のクラスで行われた学級委員の投票を題材にとった『こども民主主義(Please Vote for Me)』などがノミネート候補に挙げられている。
ノミネート候補15作品は以下の通り。1月にこの中から5作品がノミネートされる。
■『Autism: The Musical』
■『Body of War』
■『For the Bible Tells Me So』
■『Lake of Fire』
■『Nanking』
■『No End in Sight』
■『Operation Homecoming: Writing the Wartime Experience』
■『こども民主主義(Please Vote for Me)』
■『The Price of Sugar』
■『A Promise to the Dead: The Exile Journey of Ariel Dorfman』
■『The Rape of Europa』
■『シッコ(Sicko)』
■『「闇」へ(Taxi to the Dark Side)』
■『War/Dance』
■『ヒロシマナガサキ(White Light/Black Rain)』
(c)AFP