【9月6日 AFP】(一部更新)第64回ヴェネチア国際映画祭(64th Venice International Film Festival)8日目を迎えた5日、ティム・バートン(Tim Burton)監督(49)が史上最年少で特別金獅子生涯功労賞(Golden Lion for Lifetime Achievement)を受賞した。賞は授賞式にかけつけた俳優のジョニー・デップ(Johnny Depp)から手渡され、同監督が製作・原案を務めたヘンリー・セリック(Henry Selick)監督の1993年の大ヒット作品『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(The Nightmare Before Christmas)』の3D版が上映された。映画は、ハロウィンのパンプキン・キングがサンタクロースを誘拐して自分がサンタクロースになろうとする物語。

 特別金獅子生涯功労賞は、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(The Nightmare Before Christmas)』3D版の上映に先立ち、たびたび仕事を共にしてきたデップから手渡された。デップは「彼は今日の映画界ではめずらしい人物です。唯一無二の真のアーティストです。私の大好きな監督であり友達です」と監督をたたえた。

 最年少受賞を果たした監督は、「見た目より老けてます」と自らを皮肉ったが、「何よりも素晴らしい経験です。大変光栄です」と話し、ヴェネチア映画祭は「ビジネスではなく、映画のためにありました。この映画祭は私の心の中ではいつも特別な存在です」と語った。

 バートン監督の次回作品『スウィーニー・トッド(Sweeney Todd)』の最初の8分間も上映された。同作品は2004年に英国でリバイバルを果たしたスティーブン・ソンドハイム(Stephen Sondheim)作詞・作曲による同名のブロードウエーミュージカル(1979)の映画版。客の喉をかき切って殺したロンドンの伝説的な理髪師が主人公の同作品は、デップとヘレナ・ボナム・カーター(Helena Bonham Carter)が出演する。

 バートン監督が初の成功をおさめたのは『ピーウィーの大冒険(Pee-Wee’s Big Adventure、1985)』。監督は映画『ビートルジュース(Beetlejuice、1988)』『シザーハンズ(Edward Scissorhands、1990)』『スリーピー・ホロウ(Sleepy Hollow、1999)』のほか、ロアルド・ダール(Roald Dahl)作品を基にした『チャーリーとチョコレート工場(Charlie and the Chocolate Factory、2005)』を手がけている。(c)AFP/Gina Doggett