【9月21日 senken h】この7月、フランスのランジェリーの歴史を振り返る展覧会「ランジェリー・フランセーズ(Lingerie Francaise)」がパリで開かれた。その中で、常に時代の空気に敏感な女性たちのニーズに応えてきたことが印象的だったのが、1984年創業の「シモーヌ・ペレール(Simone Perele)」。フランスを代表とするランジェリーブランドとして、今や世界にファンの輪を広げている。パリのランジェリー国際見本市「モード・シティ(Mode City)」で発表されたばかりの、13年春夏シーズン最新コレクションとともにブランドの魅力を紹介したい。

 シモーヌ・ペレールが打ち出す13年春夏コレクションのテーマは「ヘリテージ」(遺産)。フランスらしい伝統とエレガントに裏付けされたブランドの真髄を、現デザイナーが受け継ぎ、現代に生きる女性たちに向けて発信している。とくに新しい定番ラインとしてスタートする「シモーヌ」は70年代初頭に販売されていたコレクションからインスパイアされたもの。レトロなブランジングのネックラインが胸元に優しくフィットする。

 新しいシーズンラインの「オランプ」は、サテンとエンブロイダリーレースの豪華な組み合わせが気分を盛り上げてくれる。クラシックでありながら、モダンな雰囲気。快適性と幸せ感を同時に得られるのが、シモーヌ・ペレールの魅力と言えそうだ。

■「日常とは違う『フレンチタッチ』を」/シモーヌ・ペレール社長 フィリップ・グロドネル(Philippe Grodner)氏
「私の母が自らの名前でブランドを始めてから65年近く。今日では、国内比率は2割、すでに全体の8割が世界で販売されています。着心地の良さ、エレガント、創造性という3つのバリューに、パリらしいシックさを加えたランジェリーは、世界の人に受け入れられています。日本の皆さんには、日常とは違う「フレンチタッチ」で、喜びに満ちた特別な瞬間を感じて頂きたい。自分自信のために、そして他の誰かのために…」

■「安定した人気を誇るインポートブランドです」/西武渋谷店 婦人服飾一部 インナーウェア係 販売リーダー 椎崎紗代さん
 「Art meets Life《暮らしにもっとクリエーティブを。》」をテーマに、上質な生活やファッションを提案する西武渋谷店。ランジェリーにおいても、感度の高い女性が集まる店として知られている。

 A館6階にあるランジェリー売り場は、まるでいろいろなブランドのショーウィンドーを見て回るような感覚で、ゆっくりと楽しみながら買い物をすることができるのが魅力だ。国産ブランドとインポートブランドの割合は6対4と、都内の百貨店の中でもとくに、インポートの品揃えが強みの売り場となっている。

 10前後あるインポートブランドの中で、長年にわたって安定した人気を誇っているのがシモーヌ・ペレール。仕事もプライベートライフも充実している女性、常に人とは違うものを求める人に支持されている。「年齢に関係なく、美しく凛(りん)と生きている女性に好まれる」と話すのは、同売り場の販売リーダーである椎崎紗代さん。機能性にすぐれたモールドブラはリピート買いが多く、肌の透ける1枚物レースのブラジャーも、以前から抵抗なく受け入れられているという。フランスの女性たちと同様、スリップはおしゃれな部屋着として着用されるケースが多い。

  「フランスらしいエレガントさに加え、国産とは違う洗練された色使いも、『シモーヌ・ペレール』の魅力ですね。お客様の声に敏感に対応しながら、常に旬のものを売り場でお見せしたいと思っています。ゆったりした空間の中で寛ぎながら、バラエティーに富んだ商品を実際に手に取って試して頂きたいです」(椎崎さん)。(c) senken h / text : 武田尚子