【7月20日 senken h】今年創業100年を迎えた日本三大養蜂園のひとつ・水谷養蜂園に生まれ、はちみつが暮らしに欠かせない存在だった水谷仁美さんが、そのすばらしさを伝えたいと始めたのが「ハッチ 1912(HACCI 1912)」。固定概念にとらわれない斬新さや商品の秀逸さはもちろんのこと、多くの女性の心をつかんだのはエレガントかつ洗練されたパッケージやショップデザインにある。女性にいつも幸せな驚きをくれる「HACCI」ワールドとは。水谷さんに聞いた。

 幼少期から料理や洗顔、バスタブにまではちみつを入れていたという水谷さん。「ハッチ 1912」をスタートしたのはロサンゼルス在住時。現地のマダムに、自身のやっていたはちみつの美容方法を紹介したところ大変喜ばれたのがきっかけ。「日本の女性にも伝えたいとブランドを立ち上げました」。

 そして誕生した「ビューティーハニー」は、食べられるだけでなく、化粧品などに混ぜて使えるという新発想で大旋風を巻き起こす。「実家のはちみつを使ってこの世にないものを作りたい。従来のはちみつ屋さんではなく、ファッションブランドのように世界観を表現したい」と、ロゴやパッケージ、ショップの内装・スタッフの制服にいたるまで自身で手がけ、妥協は一切なし。しかも制服はフランスから生地を買い付けて作るオリジナルで、各店・シーズンごとに変えている。「常にエレガントであることを忘れずに、遊び心のある自由な表現を心がけています。そして100年後も愛されるブランドになるため、商品からお店の空気まで、本当に良いと思うものだけを提供しています」。

 5月9日にデビューしたシャンプー&コンディショナーも、メゾンから引っ張りだこのダニエル・シュワイザー氏の写真と出合い生まれたアイテム。「香りや『ブーケブラン』という商品名は、彼の作品からインスピレーションを受けたもの。写真の美しさに一目ぼれし、パリの事務所まで押しかけました(笑)」。次は赤をテーマにした香水のシャンプーを発売予定。ダニエル氏とともにクリエーションを行う。「女性を喜ばせたい、驚かせたい。それがすべて」。ハッチワールドはこれからも世の女性を魅了し続けそうだ。

<プロフィール>
社長/水谷仁美さん
1912年から続く老舗養蜂園の長女として誕生。祖母や母がはちみつを美容アイテムとして使う環境の中で育つ。アメリカ・ビバリーヒルズで8年間過ごした後帰国し、はちみつの美容効果を広げるため、04年「ビービー(B.bee)」を設立。「HACCI 1912」を立ち上げる。

■渋谷ヒカリエにニューショップオープン
渋谷エリア初となる待望の新店が、シンクスの地下1階にオープン。コスメ売り場とは思えない店内や、身のこなしまでエレガントなショップスタッフ、すてきな制服は必見だ。肌にも健康にも良いはちみつのすばらしさをぜひ体感してほしい。

<インフォメーション>
http://hacci1912.com
(c)senken h / text : 加藤陽美