【1月31日 MODE PRESS WATCH】ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)表参道ビル内のアートスペース、エスパス ルイ・ヴィトン東京(Espace Louis Vuitton Tokyo)で、インドの現代アートシーンに焦点を当てたエキシビション『Urban Narratives ―ある都市の物語―』が開かれている。

■自らの視点で現状を描く

 エスパス ルイ・ヴィトン東京の第6回目となる今回のエキシビションは、「国シリーズ」の一環としてインドに焦点を当てたもの。会場には新作7点を含んだ絵画、インスタレーション、映像作品など計11点が展示され、エスパス ルイヴィトン東京では過去最多の展示数となる。インドを拠点とするインド人自らの視点でインドの現状を描く――というアイデアからスタートした今回のエキシビションでキュレーターを務めたのは、美術史家であり美術評論家でもあるナナク・ガングリー(Nanak Ganguly)氏だ。

■インド文化に影響を受けた現代アーティスト

 今回展示されているのは、ガングリー氏が選んだインドを代表するアディプ・ダッタ(Adip Dutta)、スネハシシュ・マイティ(Snehasish Maity)、セカール・ロイ(Sekhar Roy)、ピヤリ・サドゥカーン(Piyali Sadhukhan)ら4人の現代アーティストによる作品。キャンバスから巨大インスタレーションまで多様なジャンルの作品を通して、来場者にインドの土着的な空間やジェンダーの退廃、都市部における体験など、多様な現代インドのシーンに焦点を当て、その普遍性を再考させる。

■混沌としたインドの文化が凝縮

 ナナク・ガングリー氏は今回のエキシビションについて「社会に深く浸透するヒエラルキー(階層制度)、その結果生まれる征服支配、規則として定められた考え方がもつドグマ、性別間の不公平さ、バイオレンス、そしてそこから生まれる混沌としたインド亜大陸の生活、差別から生まれる堕落、こうした要素がぎっしり詰まっています。このエスパス ルイ・ヴィトン東京の展示空間は、これらのアーティストたちが内面的に、そして強烈に、ほとんど無差別な自由奔放さをもって、時間と空間を探索し、取得したビジュアルテキストであふれています」とコメントする。

 現代インドの姿を映し出した数々の作品がもたらす、斬新な刺激に満ちた体験を、是非楽しんで欲しい。会期は、2013年1月26日から5月6日まで。

【イベント詳細】
展覧会名:Urban Narratives ―ある都市の物語―
会期:2013年1月26日(土)~5月6日(月)
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン 表参道ビル7階
開館時間:12:00~20:00 入館料:無料
電話:03-5766-1094
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【関連情報】
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