【12月21日 MODE PRESS】2012年も残すところ僅か。クリスマス目前の華やいだ街を歩いていると、いつしか気分が良くなって、予定外の買い物をしてしまっている人もいるのでは?今年は誰とどんな過ごし方をするか、もう決まっている人も、いない人も、この時期しか見られない、美しい光景を目にすれば、今年1年の疲れも一気に吹き飛んでしまうかもしれない。今回、数ある5つ星ホテルのなかから、厳選した4つのクリスマスツリーを紹介する。週末の予定に組み込んでみるのもオススメだ。

■日本の歴史とともに祝ってきた老舗ホテル流クリスマス

 1890年(明治23年)の開業以来、長い歴史のなかで日本のさまざまなシーンを見守ってきた帝国ホテル(東京・日比谷)は、日本国内にあるホテルのなかで最も古くからクリスマスをお祝いしてきた。記録に残っているデータによれば、大正時代にクリスマスパーティを開催しており、ツリーやサンタクロースを紹介している。まさしく、伝統的なスタイルを当時から受け継ぎ、現代に息づかせているのだ。海外からの宿泊客らも、うっとり立ち止まり見とれるほど、美しい今年のツリーは、薔薇の花びらが舞うロマンチックな仕上がり。ワインレッドやゴールドで華やかに彩った全長約6メートルにも及ぶ大作。

■伝統を重んじたヨーロピアンクラシックスタイル

 東京・恵比寿にあるウェスティン東京は、毎年エントランスに全長5メートルにも及ぶもみの木が設置される。その重厚感たっぷりの厳かなツリーの足下には、無数のテディベアたちが所狭しと座り、クリスマスが訪れるのを通り過ぎる人々を眺めながら待っている。その後ろには、おもちゃの汽車が走っており、そのまわりを子どもたちがいつも走り回っている・・・。そんな光景に、訪れる誰もが時の経過を忘れて長居してしまう。実はこれらのツリー、毎年この時期がくると展示開始の1週間前から連日、約10名以上のベテランハウスキーパーや従業員らが、プランを立て、持ち回りで夜通し飾り付けをする。伝統的なヨーロピアンクラッシックで統一されたホテルの雰囲気とぴったりの圧巻ともいうべきツリーは、一見の価値あり。

■毎年一貫したスタイルでチャリティに取り組むツリー

 香港で最も古いラグジュアリーホテルとして人気を誇るザ・ペニンシュラホテルズの、世界で8番目のホテルとして2007年9月1日にオープンしたザ・ペニンシュラ東京のクリスマスツリーは、チャリティを目的としたオーナメントが毎年話題になっている。「ツリー・オブ・ホープ(希望の木)」とネーミングされたチャリティ活動は、世界に9つある同ホテルで行っているもの。日本では、オーナメント1つを1,000円で販売。全売上額を難病と闘う子供たちの夢を叶える活動資金として「一般財団法人メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」に寄付している。25日まで1階フロントデスクで購入できる。

■東北の子供たちと作った「スイーツの森」

 コンテンポラリーで都会的な雰囲気の中に自然素材や和のテイストを取り入れたグランド ハイアット 東京は今年、ロビーにクリスマスツリーを展示する大きなブースを設置。国際製菓コンクール『ル・モンディアル・デ・ザール・シュクレ2012』で世界一のパティシエに輝いた同ホテルの岡崎正輝シェフによる、飴細工のオーナメントなどが見所だ。東日本大震災の被災地児童5名と東京の子供たちを迎えて岡崎シェフとともに作ったスペシャルなクリスマスツリーには、九州北部豪雨で被害を受けた大分県中津市耶馬溪地域の山林の木を使い、あまいトッピングを施した。ホテル内の全レストランで販売されているチャリティキャンディ(500円)は全売上額を子供地球基金を通して、東北の子供たちへ寄付される。(c)MODE PRESS