【1月9日 MODE PRESS WATCH】三井物産は8日、高級ブランド「ポール・スチュアート(Paul Stuart)」を運営する米ポール・スチュアート社の全株式を、創業家一族の合意のもと2012年12月28日に取得したと発表した。

 ポール・スチュアートは1938年、ニューヨーク・マディソン街で、紳士衣料品専門店として誕生。以来、米政財界の重要人物や各国のトップエグゼクティブ、セレブリティに愛され、今年で75周年を迎える。

 三井物産は1975年よりポール・スチュアート社製品の輸入事業を開始。1991年にはブランドの日本市場向け独占生産・販売権を取得するライセンス契約を締結し、三陽商会を中核サブライセンシーとして同事業の拡大を進めてきた。現在は14社のサブライセンシーを通じ、幅広い商品群を展開。三陽商会を通じて、青山・銀座の直営路面店2店舗に加え、百貨店インショップ約100店舗、アウトレット、E-コマースでの販売を行い、日本 国内でのブランド市場規模は小売売上高で約115億円(2012年3月期)に達している。

 今回の買収により三井物産は、欧米及びアジアの約30か国における「ポール・スチュアート」ブランドの商標権を確保。今後は、本格的なグローバルブランド事業に進出し、新興成長市場をはじめとした各国での積極的なブランド認知度の向上、事業拡大を目指す。日本市場では、一層のライセンス事業拡大を通し、「ポール・スチュアート」ブランド事業を2015年までに200億円規模に拡大する方針だ。(c)MODE PRESS