【1月26日 AFP】(記事更新)デザイナーのカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が手がける「シャネル(CHANEL)」は24日、フランス・パリ市内の「グラン・パレ(Grand Palais)」で12年春夏コレクションを発表した。

■会場は「飛行機」に大変身

 毎シーズン、壮大な会場デザインで話題になる「シャネル」だが、今回はエキシビションホールを本物そっくりの“飛行機”に変身させた。飛行機のシートを模した席に案内されたゲストは、客室乗務員がサーブするシャンパンを楽しむ。

 世界各国を旅行するデザイナーは「私は飛行機が大好きです。飛行機よりリラックスできる場所はありません。隣人は自分のスクリーンに夢中だし、電話に悩まされることもない。この上なく幸せで、平和な場所なのです」と語る。床には、シャネルのロゴマークがプリントされたネイビーブルーのカーペットが敷き詰められた。「レッドカーペットの次は、ブルーカーペットです」とカール。

■154色の「ブルー」

 コレクションには、154色の「ブルー」が使われた。スカイブルー、ネイビー、ロイヤルブルー、ペールブルー、、、「ブルーには、すべてが詰まっている。大気の色、空の色、子猫の目の色」。カールは最近、猫をプレゼントされたばかりなのだとか。

 ショーの幕開けは、まるでスポンジのようにふんわりとした素材を使ったスカイブルーのショートスリーブドレス。チムニーカラーで、ヒップ下の切 り替えは両手が入るポケットにつながっている。髪は、逆毛立てられ、トサカのように上空に向かう。耳元を飾るのは、きらきら光るペンダントイヤリングだ。デイウェイアは、スパンコール刺繍のスーツや、シアーなロングスカートとあわせたネイビーのコートドレスなど。ラウンドカラーやパフス リーブ、ローウエストの切り替えが印象的だ。足元には同系色のグリッターヒールを合わせた。

 イブニングには、ゴージャスな刺繍をボディ全体やショルダー部分、裾まわりにあしらったドレスが並ぶ。スパンコールやグリッター、パール。タイツには、ドレスとあわせた複雑な柄の刺繍を施した。宝石をちりばめたような豪華な装飾のドレスは、モデルのウォーキングにあわせてささやかな音を立てる。フィナーレには、ひざ丈トレーンがユニークなウエディングドレスが登場した。

■ゲストも大喜び

 遊び心いっぱいのショーに、ゲストも大喜びだ。女優のキャメロン・ディアス(Cameron Diaz)とともに会場にあらわれたダイアン・クルーガー(Diane Kruger)は「とてもステキ!」とにっこり。「シャネルが次に何をするかは、誰にも予測できない。今回は、コンコルドなのね!」と語った。(c)AFP

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