【5月2日 MODE PRESS】デザイナーのミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)が、映画『華麗なるギャツビー(The Great Gatsby)』の衣装デザインについて語った。

 ミウッチャは今回、1920年のニューヨークを舞台にした映画『華麗なるギャツビー』のために「プラダ(Prada)」と「ミュウミュウ(Miu Miu)」のアーカイヴに手を加える形で約40点の衣装をデザイン。その過程において、“ほとんど手を加えなくていい”ことに驚いたという。「面白かったのは、“視点”が物事を大きく変えてしまうということ。私が過去に作ったドレスは、多少は20年代のエッジがあるものもありましたが、決して20年代を意識して作っていたものではありませんから。とても興味深い作業でした」とミウッチャ。

 また、制作を振り返り「リアリティーは1920年代にあります。映画制作に役立つような写真やファッションのイラストなどもたくさん見つけました。でも、私たちはドキュメンタリーを作るのではありません。フィッツジェラルド(Scott Fitzgerald)のモダンな感覚がスクリーンの平面を越えるような方法でストーリーを表現しようと思いました」と語る。

 原作について「“華やか”な作品というよりも、人間の心理に迫るようなものを感じました。 とてもパーソナルで、内面に触れるもののように感じたのです」というミウッチャは、衣装デザインにおいて“華やかさ”に焦点を当てたわけではないという。キャリー・マリガン(Carey Mulligan)が演じるデイジー・ブキャナン(Daisy Buchanan)の華やかなパーティドレスについては「輝き、つまりお金を感じさせるものにしました。なぜなら、バズ・ラーマン(Baz Luhrmann)監督がデイジーを世界で最も美しくリッチな女性に見せようとしていたからです」と語った。(c)Bang Showbiz/MODE PRESS