<senken h 109>RIP SLYME・SU氏ときものデザイナー・カワイヨシロウ氏がユニット
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【1月21日 senken h】RIP SLYMEのSU氏と、きものデザイナーのカワイヨシロウ(Yoshiro Kawai)氏がユニットを組んで今年から「日本人のDNAを呼び起こす」デザイン・プロデュース活動を始める。人気ヒップホップグループのMCと新進気鋭のきものデザイナーのコラボから何が生まれるのか─。
─2人のユニットがなぜ生まれたのですか
SU(以下S):カワイさんにはデビューの頃からグループのステージ衣装をデザインしてもらったり、公私ともに長い付き合いです。僕は母親が小料理屋をやっているので小さい頃から和服にはすごく親しみがあったけど、年齢を重ねて改めて日本のものって落ち着くなと思うんです。ヒップホップっていう海外の音楽をやってるからこそ、日本のアイデンティティーを考えることも多いですし。そんなことをよくカワイさんと話します。
カワイ(以下K):これまでも僕がデザインしたゆかたの店頭発売にSU君が登場してくれたり、監修するブランドのポロシャツをデザインしてくれたりしました。SU君は海外の音楽を日本人の感覚でリデザインしているし、僕も日本の伝統を今の感覚にアップデートしている。ジャンルは違っても根本ではお互いの仕事が隣同士みたいな面があると思うんですよ。その話をしているうちに、じゃあ2人が良いと思える日本のモノ・コト・ヒトなんかを発信してこうと、意気投合したんです。
─日本の魅力って何ですか
S:まず、奥ゆかしさだと思いますね。「慎んで何々します」とか、食べる前に「頂きます」とか。世界の中でも日本ならではだと思う。
K:感性という意味でも、例えば紫ひとつに「江戸紫」「京紫」「藤紫」と、さまざまな種類と呼び名がある。それぞれの色の中にそれだけの奥深い感覚を持っているということだよね。
S:そうですね。実際ラップの参考になることも多い。都都逸(どどいつ、江戸時代の定型詩)とか、「いよっ!」と入れる日本の合いの手の感覚とかも、ラップのフリースタイルのリズム、韻にも似ていると思う。世界がどんどんグローバルになって、僕もそうだし、みんな日本って何なのか、改めて見直すようになっているんじゃないですかね。畳が落ち着くなんていう友人も多いし。でもその奥にある日本のメンタリティーを説明しろと言われたら難しいですよね。このユニットの活動で僕自身も日本に関する新しい発見をしていきたいし、みんなにも「自分たちを掘り下げた所にある日本のメンタリティーを大事にしよう」って伝えたいですね。
─どんな活動をしていくのですか
K:今、ユニット名とプロジェクトは考案中です。まずはゆかたのデザインを2人で考えているので、それが最初の活動になりそうですね。昨年SU君と一緒にゆかたを着て屋形船で遊ぶイベントをしたら大盛況だった。こんな風に商品企画からイベント、店頭プロモーション、どこかの企業とのコラボレーションまで衣食住のすべてにチャレンジしていきたい。でも大それたことじゃなく、僕たちの中にあるものをもう一度リデザインすることなんです。
S:そうですね。今でも花火には和服を着て、テレビじゃなくて会場に行きますよね。温泉行ったら、バスローブじゃなくてゆかたが良いし、そんな感覚。僕らの中にある日本のエッセンスを見直して、「昔の人はこういう思いでこんな文化だった。じゃあ僕らが今の生活でやるんならこうなるね」って。そんな風にリアルなライフスタイルの中にアップデートしたい。RIP SLYMEのステージとかライブ会場でも発信したいですし、服だけでなく、インテリアから食器、店、旅館まで、僕らの感覚に共感してくれるお話が広がるとうれしいですね。
■プロフィール
・SU:1973年生まれ。01年にメジャーデビューしたRIP SLYMEのMCとして活躍する。
・カワイヨシロウ:1967年生まれ。和装界にありながら、「アルフレッド・ダンヒル(Dunhill)」のきもののデザインやシンガポール・ラッフルズホテルのルームウエアデザインなど伝統を新分野に結び付ける。(c)senken h
【関連情報】
◆特集:senken h 109
─2人のユニットがなぜ生まれたのですか
SU(以下S):カワイさんにはデビューの頃からグループのステージ衣装をデザインしてもらったり、公私ともに長い付き合いです。僕は母親が小料理屋をやっているので小さい頃から和服にはすごく親しみがあったけど、年齢を重ねて改めて日本のものって落ち着くなと思うんです。ヒップホップっていう海外の音楽をやってるからこそ、日本のアイデンティティーを考えることも多いですし。そんなことをよくカワイさんと話します。
カワイ(以下K):これまでも僕がデザインしたゆかたの店頭発売にSU君が登場してくれたり、監修するブランドのポロシャツをデザインしてくれたりしました。SU君は海外の音楽を日本人の感覚でリデザインしているし、僕も日本の伝統を今の感覚にアップデートしている。ジャンルは違っても根本ではお互いの仕事が隣同士みたいな面があると思うんですよ。その話をしているうちに、じゃあ2人が良いと思える日本のモノ・コト・ヒトなんかを発信してこうと、意気投合したんです。
─日本の魅力って何ですか
S:まず、奥ゆかしさだと思いますね。「慎んで何々します」とか、食べる前に「頂きます」とか。世界の中でも日本ならではだと思う。
K:感性という意味でも、例えば紫ひとつに「江戸紫」「京紫」「藤紫」と、さまざまな種類と呼び名がある。それぞれの色の中にそれだけの奥深い感覚を持っているということだよね。
S:そうですね。実際ラップの参考になることも多い。都都逸(どどいつ、江戸時代の定型詩)とか、「いよっ!」と入れる日本の合いの手の感覚とかも、ラップのフリースタイルのリズム、韻にも似ていると思う。世界がどんどんグローバルになって、僕もそうだし、みんな日本って何なのか、改めて見直すようになっているんじゃないですかね。畳が落ち着くなんていう友人も多いし。でもその奥にある日本のメンタリティーを説明しろと言われたら難しいですよね。このユニットの活動で僕自身も日本に関する新しい発見をしていきたいし、みんなにも「自分たちを掘り下げた所にある日本のメンタリティーを大事にしよう」って伝えたいですね。
─どんな活動をしていくのですか
K:今、ユニット名とプロジェクトは考案中です。まずはゆかたのデザインを2人で考えているので、それが最初の活動になりそうですね。昨年SU君と一緒にゆかたを着て屋形船で遊ぶイベントをしたら大盛況だった。こんな風に商品企画からイベント、店頭プロモーション、どこかの企業とのコラボレーションまで衣食住のすべてにチャレンジしていきたい。でも大それたことじゃなく、僕たちの中にあるものをもう一度リデザインすることなんです。
S:そうですね。今でも花火には和服を着て、テレビじゃなくて会場に行きますよね。温泉行ったら、バスローブじゃなくてゆかたが良いし、そんな感覚。僕らの中にある日本のエッセンスを見直して、「昔の人はこういう思いでこんな文化だった。じゃあ僕らが今の生活でやるんならこうなるね」って。そんな風にリアルなライフスタイルの中にアップデートしたい。RIP SLYMEのステージとかライブ会場でも発信したいですし、服だけでなく、インテリアから食器、店、旅館まで、僕らの感覚に共感してくれるお話が広がるとうれしいですね。
■プロフィール
・SU:1973年生まれ。01年にメジャーデビューしたRIP SLYMEのMCとして活躍する。
・カワイヨシロウ:1967年生まれ。和装界にありながら、「アルフレッド・ダンヒル(Dunhill)」のきもののデザインやシンガポール・ラッフルズホテルのルームウエアデザインなど伝統を新分野に結び付ける。(c)senken h
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