【11月10日 MODE PRESS】NYファッションを支持し、多くのイベントやパーティに参加するマイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)市長が2日、ファッション業界を支援する6つの新たなプログラムを発表した。

■ファッションの街を活性化

 市内プラザホテル(Plaza Hotel)で会見を開いたブルームバーグ市長は、「NYは世界のファッション中心地。その成功を支える創造性や才能ある人々が持つ競争力を活かしたいと思います。業界のリーダーであるデザイナーのダイアン・フォン・ファステンバーグ(Diane von Furstenberg)や百貨店メーシーズ(Macy's)のTerry Lundgren社長兼CEOらの協力のもと、次の世代を担う若い才能を育成し、企業家のアイデア実現を支援するようなプログラムを作成しました」と語った。

■若手を支援するプログラム

 プログラムは全6つ。有望なデザイナーや小製造業者を経済面や営業面で支援する「NYC Fashion Fund」やビジネス・スキル向上のためのセミナーを提供する「Fashion Campus NYC」などビジネス的なものから、年次コンテストを開催し、優勝者にポップアップ・ストアをオープンする権利を与える「Project Pop-up」、ファッション専門学生のための研修や就職を支援する「New York City Fashion Draft」まで、幅広い層に向けた展開となる。どれも新しく有望なデザイナーや企業をサポートする充実した内容だ。

■ファッション業界の変化

 同市の経済開発公社(NYC Economic Development Corp)のSeth Pinskyプレジデントは、米ファッション情報紙「WWD」のインタビューで「ウェブ販売の成長や、他都市への生産移行を受け、ニューヨークは戦略を必要としています。ファッション業界は生産、販売の両面で大きな変化に直面しているのです」と語る。「市場の変化は早く、過去に成功したブランドと同じ手法が今も通用するとは限りません。どの百貨店に何を売るかではなく、ウェブを立ち上げ、海外生産と連携することが重要です。業界にとって最良の経営モデルはまだ模索中ですが、このような時代の変化に素早く対応し、柔軟性を持つことが必要です」

 NYのファッション業界関係者は、市内の労働者全体の5.5%を占めており、税収にして年間20億ドル(約1624億円)、賃金では90億ドル(約7308億)を担っている。(c)Daily Front Row/MODE PRESS

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