「カルバン」創始者100歳に、パリで誕生日パーティ
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【7月15日 AFP】パリ・オートクチュール界で一世を風靡したブランド「カルバン(Carven)」の創始者であるマダム・カルバンことカルメン・デ・トマソ(Carmen de Tommaso)が8月31日に100歳の誕生日を迎える。
これを記念して9日、パリオートクチュール協会(The French Couture Federation)がパリ市内ガリエラ・モード博物館(Musée Galliera)の庭園でパーティを開催し、同協会のディディエ・グランバック(Didier Grumbach)会長やルイ・ヴィトンのイヴ・カルセル(Yves Carcelle)会長兼CEO、デザイナーのジャンシャルル・ド・カステルバジャック(Jean-Charles de Castelbajac)らが出席した。
■小柄な自分に合う服を求めデザイナーに
若かりし日のマダム・カルバンは、建築家やインテリアデザイナーといった職業にあこがれを持っていた。しかし身長が155センチ小柄だったため、当時では自分に似合う服がなかったことから、ファッションデザイナーを志す。自身のブランド「カルバン」を創設したのは1945年だった。
彼女の斬新で気ままなデザインは女優のレスリー・キャロン(Leslie Caron)やマルティーヌ・キャロル(Martine Carol)をはじめ、世界中の女性たちを魅了していった。ヴァレリー・ジスカール・デスタン(Valéry Giscard d'Estaing)元仏大統領の妻のために、ウエディングドレスを手がけたこともある。
「私は誰の力も借りずに一人で始めましたが、今ではスポンサーが必要になってくるでしょうね。全てのものが高額になっているし、非常に難しいと思います」とマダム・カルバン。
■ものづくりの喜び
マダム・カルバンは「オートクチュールは、私に、幸運とものづくりの喜びをもたらしてくれました。女性を美しくするために、ありとあらゆることをやりました」と語る。淡いグリーンのスーツにパールのネックレスというコーディネートは彼女のいまだ色あせない上品さを物語っている。
フレデリック・ミッテラン(Frederic Mitterrand)文化・通信相は彼女について「フランスや国際ファッションの分野において、もっとも優れた才能の持ち主の一人です」と賞賛。さらに、自身の母親が「カルバン」を愛用していたことを明かした。
長年の友人であるナンシー・ショパール・サン(Nancy Chopard-Sain)は「幼少の頃は、カルバンとパリという2つの名前が私を魅了していたわ」と振り返る。
■「まさに革命家」
かつてカルバンで働いていたというグランバック会長は「私はカルバンの子供服を販売していました。1964年には、米国にカルバンのジュニア・コレクションをもっていきました」と当時の様子を語る。さらに、「彼女は、あえてプレタポルテにも挑戦した最初の人物でした。彼女はまさに革命家です」と賞賛した。
French Fashion Instituteのフローレンス・ミューラー(Florence Mueller)は、カルバンのスタイルは“実用的で、とても女性的で、女性が本当に欲しいものにとても近かった”と分析する。「当時オートクチュールが年配の女性を対象にしているのに対し、マダム・カルバンは若い女性たちに訴えかけるものを持っていました」とミューラー。
■1993年に引退
マダム・カルバンは84歳を迎えた1993年にデザイナーを引退、その後は、アンティークなどに情熱を注いだ。「カルバン」は現在パリの「SCM」の傘下にあり、プレタポルテを中心に展開。オートクチュール事業は行っていない。(c)AFP/Dominique Schroeder
【関連情報】
◆カルバン07/08年秋冬オートクチュールコレクション
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■小柄な自分に合う服を求めデザイナーに
若かりし日のマダム・カルバンは、建築家やインテリアデザイナーといった職業にあこがれを持っていた。しかし身長が155センチ小柄だったため、当時では自分に似合う服がなかったことから、ファッションデザイナーを志す。自身のブランド「カルバン」を創設したのは1945年だった。
彼女の斬新で気ままなデザインは女優のレスリー・キャロン(Leslie Caron)やマルティーヌ・キャロル(Martine Carol)をはじめ、世界中の女性たちを魅了していった。ヴァレリー・ジスカール・デスタン(Valéry Giscard d'Estaing)元仏大統領の妻のために、ウエディングドレスを手がけたこともある。
「私は誰の力も借りずに一人で始めましたが、今ではスポンサーが必要になってくるでしょうね。全てのものが高額になっているし、非常に難しいと思います」とマダム・カルバン。
■ものづくりの喜び
マダム・カルバンは「オートクチュールは、私に、幸運とものづくりの喜びをもたらしてくれました。女性を美しくするために、ありとあらゆることをやりました」と語る。淡いグリーンのスーツにパールのネックレスというコーディネートは彼女のいまだ色あせない上品さを物語っている。
フレデリック・ミッテラン(Frederic Mitterrand)文化・通信相は彼女について「フランスや国際ファッションの分野において、もっとも優れた才能の持ち主の一人です」と賞賛。さらに、自身の母親が「カルバン」を愛用していたことを明かした。
長年の友人であるナンシー・ショパール・サン(Nancy Chopard-Sain)は「幼少の頃は、カルバンとパリという2つの名前が私を魅了していたわ」と振り返る。
■「まさに革命家」
かつてカルバンで働いていたというグランバック会長は「私はカルバンの子供服を販売していました。1964年には、米国にカルバンのジュニア・コレクションをもっていきました」と当時の様子を語る。さらに、「彼女は、あえてプレタポルテにも挑戦した最初の人物でした。彼女はまさに革命家です」と賞賛した。
French Fashion Instituteのフローレンス・ミューラー(Florence Mueller)は、カルバンのスタイルは“実用的で、とても女性的で、女性が本当に欲しいものにとても近かった”と分析する。「当時オートクチュールが年配の女性を対象にしているのに対し、マダム・カルバンは若い女性たちに訴えかけるものを持っていました」とミューラー。
■1993年に引退
マダム・カルバンは84歳を迎えた1993年にデザイナーを引退、その後は、アンティークなどに情熱を注いだ。「カルバン」は現在パリの「SCM」の傘下にあり、プレタポルテを中心に展開。オートクチュール事業は行っていない。(c)AFP/Dominique Schroeder
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