【5月28日 MODE PRESS】イタリア・ローマ(Rome)市内のパラッツオ・デルラ・エスポジツィオーネ美術館(Palazzo delle Esposizioni)で22日から「ブルガリ(BVLGARI)」の創立125周年を記念した初の回顧展「ブルガリ:永遠と歴史の狭間で (Between Eternity and History)」が開催されている。同展では、1884年にローマのシスティーナ通りに最初にショップを構えてから現在に至るまでのブルガリデザインの進化を、541点もの作品と共に紹介している。

 今回キュレーターを努めたのは、ブルガリの歴史をまとめた書籍『BVLGARI』(1997)を手掛けた宝石史専門家のアマンダ(Amanda Triossi)。アマンダはブランドのジュエリーコレクション収集のため、ブランドのアーカイブに重要な60年代以降のジュエリーを数多く所有している女優エリザベス・テーラー(Elizabeth Taylor)の元を訪ねた。そこでテイラーの所有だけでは単独展はできないと気づき、以後10年にわたり、ブルガリ一族と共に貴重なジュエリーを買い戻してブランドのアーカイブ拡大に貢献してきた。541点の作品の内、約250点のジュエリーが実際にコレクターから買い戻されたもの。残りは所有者から借り出しているものだ。「もちろん、約半年も預かるということで説得も必要だったわ」とアマンダは振り返る。

 会場は約5つのセクションに分かれていて、アール・デコにインスパイアされた1930年代のブレスレットから最新のハイジュエリーのコレクションまで、時代ごとに展示された部屋がビジターをその時代へと誘う。もっとも古い作品は、ブランドの創立者であり銀細工師であったソリティオ・ブルガリ(Sotirio Bulgari)の父が1870年に制作したシルバーのブレスレッドだ。ある部屋はテーラーに捧げられたもので、映画『バージニア・ウルフなんかこわくない(Who's Afraid of Virginia Woolf?)』でアカデミー主演女優賞を受賞した際に着用していたネックレスなど素晴らしい16点が展示されている。またある部屋では、ブルガリと映画界との揺るぎない関係を示す『甘い生活(la dolce vita)』の時代を中心としたものになっている。

 展示会の最後に展示されるのは、12月8日にニューヨークで開催されるオークションに出品される作品。競売の収益は全て子どもの権利保護のために活動を続する国際援助団体(NGO)「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」のキャンペーン「Rewrite the Future~いっしょに描こう!子どもの未来~」に寄付される。

 会期は5月22日から9月13日まで。(c)Fashion Week Daily/MODE PRESS

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