【12月18日 AFP】世界的な金融危機の影響がラグジュアリー業界に広がっている。毛皮製品の取り扱いで世界一の規模を誇る「コペンハーゲンファー(Kopenhagen Fur)」も、世界的な金融危機の影響からは逃れることができなかったようだ。

 毛皮業界を率いるデンマークは、世界のミンクファーの50%、チンチラファーの60%、キツネファーの10%を輸出している。しかし、金融危機による欧米や日本の消費活動の停滞が、業界に大きな打撃を与えた。コペンハーゲンファーのトーベン・ニールセン(Torben Nielsen)ディレクターは「12月に売りに出した毛皮120万枚のうち、買い手がついたのはたったの18%でした」と話す。

 ニールセンは、「ファーは決して流行遅れになることのない、ラグジュアリーアイテム」と語るが、景気の影響は深刻だ。オークションハウスは毛皮全体の価格から約22%の大規模な値引きを行い、12月の競売は、例年の半分にあたる2日間に短縮された。ニールセンは、金融危機が今後も続き、来年の競売に影響を与えることを恐れている。(c)AFP

【関連情報】
◆金融危機、タイの皮革産業にも影響
◆世界的金融危機、ラグジュアリー・ファッション界の様々な反応
◆パリでヴィンテージのクチュールとファーのオークション開催