【6月13日 MODE PRESS】米ニューヨーク市内で10日、CFDA主催の討論会「ビューティー・オブ・ヘルス――ファッション産業は何ができるか?(The Beauty of Health: How the Fashion Industry Can Make a Difference)」と題する討論会を催した。

 ゲストスピーカーのCFDA代表ダイアン・フォン・ファステンバーグ(Diane von Furstenberg)、デザイナーのマイケル・コース(Michael Kors)、モデルのココ・ロシャ(Coco Rocha)らが、45分間にわたりファッションモデルの健康問題について意見を交換。多数のデザイナーに加え、ショーのキャスティング担当者やモデル事務所の重役も討論会に参加した。
 
 冒頭でマイケルは、ファッション業界がハリウッドの美の基準と一般女性に対し、いかに大きな影響を及ぼしているか注意を喚起。解決策について、「モデルをマネキンではなく、生身の人間として扱うこと。まるで子供用のような小さな服をデザインしないこと」を挙げた。

 ココは「常に空腹で耐えきれないほどのプレッシャーを抱える生活が、モデルを痩せ細らせている」と語る。ココは現在178cmで約48キロ。しかし、「もっと痩せないといけないわ。今年の流行は拒食症みたいな痩せ型よ。拒食症になってほしい訳じゃないのに、そうした外見を求められているの。去年私は、空腹な上に利尿剤を服用していたわ」と告白した。

 さらに、「フィッティングモデルのサイズを大きくする。不規則な食事を考え直す。モデル事務所が医者や栄養士と連携する。ショーで健康的な食事を提供する」などの解決策を提案。「でも結局、モデルがケーキを食べてる写真なんて、みんな見たくないわよね」と冗談めかした。

 CFDAのヘルス・イニシアチブ活動の議長を務めるNian Fishは最後に、「モデルから俳優、歌手、写真家に転向することもできるし、裕福な男性と結婚する可能性だって広がるのよ」と、モデル業の良さについて、茶目っ気たっぷりに付け加えた。(c)Fashion Week Daily/MODE PRESS