【4月9日 AFP】(写真追加)スイスのバーゼル(Basel)で10日まで開かれている世界最大規模の時計・宝飾品見本市「バーゼルワールド2008(Baselworld、通称:バーゼルフェア)」で、携帯電話大手ノキア(Nokia)のラグジュアリー携帯端末「Vertu」ブースに注目が集まっている。

■宝石をちりばめた携帯も

 携帯電話大手ノキア(Nokia)の傘下の「Vertu」は、数十万円以上の高額な携帯電話を展開していることで知られる。以前には、仏高級ジュエリーメゾンの「ブシェロン(Boucheron)」とコラボレーションし、ルビーやエメラルド、ダイヤをあしらった35万ドル(約4000万円)の超高級携帯を限定発売したこともある。

■ファッション・時計ブランドが参入

 今年のバーゼルワールドに出展された携帯電話ブースは「Vertu」のみだが、来年は多くのブランドが携帯端末を出展することになるかもしれない。

 現在、プラダ(Prada)やジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)などの高級ファッションブランドが、すでに携帯端末を発売している。さらに後半からは、高級時計ブランド「タグ・ホイヤー(Tag Heuer)」も端末の発売をスタートする予定だ。

■大きな可能性のある市場

 「Vertu」のジャイルズ・リース(Giles Rees)アジア・太平洋地域ディレクターは「高級携帯電話ビジネスへ、多くの会社が新規参入することは、市場が大きな可能性を秘めていることを表している」と語る。「ライバルは大歓迎です。この業界をより確かなものにしてくれますから」とリース ディレクター。

  「Vertu」が、“高級携帯電話”のコンセプトを打ち出してから10年が経った。 詳細は明かさなかったが、売上げは順調だという。顧客層を拡大したばかりではなく、40~50%の顧客が新たな商品を求めてきたという。「皆がこの景気後退に敏感になっているが、資産を持った顧客たちのおかげで市場はそこまで影響を受けていないように感じる」

■高級時計ブランドとのコラボも??

 高級時計ブランドとのコラボ携帯電話を作る予定は、との問いに対し「今のところ予定はないけど、絶対にないとも言えません」とリース ディレクター。「まだ生まれたばかりのブランドだから、まずはブランドを構築することが先決です」(c)AFP