【4月8日 MODE PRESS】ポロ・ラルフローレン(POLO RALPH LAUREN)が、米国五輪委員会(US Olympic CommitteeUSOC)と契約し、2008年8月に開催される北京五輪の米国選手団公式ウェアを手掛けると発表した。約1500人にのぼるアメリカ人選手が、開会式、閉会式、オリンピック村滞在中にこの公式ウェアを着ることになる。

 過去3大会ではカナダのアパレルメーカー「ルーツ(Roots)」が公式ウェアを手掛けていたが、USOCが「デザインがカジュアル過ぎる」との見解から、1月に契約を解消していた。

■トレードマークの「ポニー」も

 開会式用の公式ウェアは、8月8日の大会初日まで非公開。閉会式のウェアは来週、シカゴで実際の選手をモデルに公開される。夏には「米国選手団の公式ウェアメーカー」と銘打った広告キャンペーンもスタートする。

 オリンピック村と閉会式で選手が着用するのは、Vネックのテニスセーター、タイ、「北京」と大きく漢字で書かれたメッシュのポロシャツ、カーゴパンツの予定だ。色は星条旗を思わせる赤、白、青。ポロ・ラルフローレンのトレードマークである「ポニー」や、1932年ロサンゼルス五輪の紋章のレプリカもあしらわれる予定だ。

■アメリカンクラシックを体現するブランド

 ポロ・ラルフローレンで広告・販売促進・広報を担当するデビッド・ローレン(David Lauren)上級副社長は、「USOC、五輪およびパラリンピックの米国選手団、そして歴史あるスポーツの祭典のために貢献でき、光栄だ」とコメント。「世界を舞台に活躍するアメリカ人選手の、一部を担えることを誇りに思う」

 USOCのノーマン・ベリンガム(Norman Bellingham)COOは、「ラルフローレンは時代を超越し、アメリカンクラシックを体現するブランドだ。選手たちは喜んで着るに違いない」と話した。

■アジア地域での売上げアップなるか

 五輪モデルは米国のポロ・ラルフローレン ブティックと同社公式サイトで6月から販売される。また、同社は北京での期間限定ショップの実現に向けてオリンピック関係者と共に動いている。いくつかの製品は、USOCのサイト上でも販売予定だ。同社は北京五輪を契機に、手薄だったアジア地域での売り上げ促進にもつなげていく考えだ。

 今回の契約は北京五輪と9月のパラリンピックに限定したもの。金銭面の条件については公表されていないが、同社は「1000万ドル(約10億円)未満」としている。両者は2010年のバンクーバー冬季五輪、2012年のロンドン五輪でも関係を継続する方向で動いているようだ。(c)Fashion Week Daily/MODE PRESS