【1月9日 MODE PRESS】世界的な化粧品ブランド「シュウ ウエムラ化粧品」名誉会長でメーキャップアーティストの植村秀(Shu Uemura)氏が昨年12月29日、急性肺炎のため亡くなった。79歳だった。

 1950年代に渡米した植村氏は、映画『マイゲイシャ(My Geisha)』で病気で倒れたメイクアップアーティストの代理として主演女優シャーリー・マクレーン(Shirley MacLaine)のメイクを担当したことで一躍注目を浴びる。その後、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)やエドワード ・G・ロビンソン(Edward G. Robinson)をはじめ多くのハリウッドスターのお気に入りとして様々な作品で活躍した。

 帰国後、ハリウッド式のメイクアップ アトリエを開設。1967年に、「シュウ ウエムラ化粧品」の前身「ジャパン・メイクアップ(Japan Makeup)」を設立した。1983年には表参道に「シュウ ウエムラ ビューティブティック」1号店を開店し、1980年代後半には海外へ進出。現在は、欧米やアジア諸国に店舗を展開している。

 2000年に「シュウ ウエムラ化粧品」と戦略提携を結び、現在同社を傘下に置くロレアル(L’Oreal)のジャンポール・アゴン(Jean-Paul Agon)CEOは「大きな情熱と熱意を持ち、7年間にわたり植村氏と共に働いたことを非常に光栄に思う。優れた才能を持った彼の後継者たちが、彼のインスピレーションに満ちたユニークな歩みを追随することを確信している」とコメント。(c)Fashion Week Daily/MODE PRESS