【東京 13日 MODE PRESS】第25回毎日ファッション大賞の表彰式が13日、東京・有明の東京ファッションタウンTFTホールで開かれた。

■大賞:阿倍千登勢(サカイ)

 今年の大賞に選ばれたサカイ(sacai)の阿部千登勢は、「小さなブランドだが、今回のように大きな賞をもらえてうれしい」とあいさつした。
 
 99年のブランド設立以来、ニットを中心にオリジナリティ溢れるアイテムを発表。コレクション形式でなく、東京とパリでの展示会をベースに活動を続けている。「ひとりでクオリティの高いものを作るため、はじめは5型からスタートした。自分がやりたいことを守るため、これまで小規模で活動を続けてきた」。その揺るぎない気持ちと物づくりへの徹底したこだわりが、国内外で高く評価され、今回の受賞に繋がった。

■新人賞・資生堂奨励賞:廣川玉枝(ソマルタ)

 ソマルタ(SOMARTA)の廣川玉枝は、無縫製のニットシリーズをはじめとした独創的なクリエーションで、3シーズン目にして新人賞・資生堂奨励賞を受賞。「デザインやコンセプトが評価されたのでは。しばらくは国内での活動に集中して、徐々にブランドを拡大していきたい」

■鯨岡阿美子賞、話題賞、特別賞

 業界に長年貢献してきた人物、団体に与えられる鯨岡阿美子賞を受けたのは、ファッションイベントの企画、運営に長年携わってきたSUNデザイングループ。大出一博代表は、「25年前の第1回毎日ファッション大賞で企画賞をもらい、以来その名を傷つけないよう努力してきた。社員一人ひとりに与えられたものと思いたい」。

 話題賞は、昨年の「絆」をテーマにした創立120周年キャンペーンが話題を呼んだ伊勢丹。特別賞は、六本木・東京ミッドタウンや銀座などでセレクトショップを展開するリステアがそれぞれ表彰された。(c)MODE PRESS