【パリ 20日 AFP】仏ファッション界は、ランウェイショーで「やせ過ぎモデル」の起用を控えるという姿勢を見せ続けてきた。しかし、パリオートクチュール協会(The French Couture Federation)のSylvie Zawadzki氏によると、5月に作成された「ボディ・イメージに関する基本的な覚書」は現時点では保留になったまま。新たな話し合いが行われる見込みは現時点では無いという。

■サルコジ大統領就任以降、保留に

 オートクチュールとプレタポルテ双方のリーダー的存在を貫いてきたフランスの厚生省(Ministre de la Sante)は、他の欧州諸国に続き今年1月から「やせ過ぎモデル」対策に着手しはじめた。しかし、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)新大統領が選出された5月から、問題解決に向けた動きは何も見られない。

 また、同国のモデルエージェンシーは政府公認のライセンスが求められ、定期検査結果を下回る16歳以下のモデルには特別な許可が必要になる。

■イタリア・英国では・・・・

 ローマでは今週、「やせ過ぎ」との理由から15人のモデルがコレクション出場を拒否された。その基準はフランスのサイズで36、米国サイズでは8以下だという。

 ロンドンでは、英国ファッション協会が出したガイドライン「Model Health Inquiry(モデル健康調査)」により、16歳以下のモデルはロンドン・コレクションへの参加が禁止されている。さらにモデルが抱えている摂食障害は通常どのようなものなのか、コレクションに参加する17~18歳のモデルをどのように監視しているのか、詳しく調査することを求めている。(c)AFP