【7月25日 AFP】人気児童小説「ハリー・ポッター(Harry Potter)」シリーズの作者で先日、別名義でミステリー小説を出版していたことが発覚した英作家J・K・ローリング(J.K. Rowling)氏(47)が24日、ペンネームの「ロバート・ガルブレイス(Robert Galbraith)」のサインを数日かけて練習していたことを明かした。

 新人作家「ロバート・ガルブレイス」のデビュー作として出版され、書評家などから高く評価されていた探偵小説「The Cuckoo's Calling」は、作者がローリング氏だと判明して以来、売り上げが爆発的に急増している。

 ローリング氏は、ガルブレイス名義で立ち上げたウェブサイトで「The Cuckoo's Calling」の続編を書き上げたばかりで、来年刊行の予定だと発表した。

 また、ローリング氏がガルブレイスだと名乗り出たことを計画的な売名行為だと批判する声に対し、本当は秘密にしておきたかったと主張。「作者が自分だと発覚しないよう綿密に仕組んだ迷路のような私の計画を知ったら、正体を知られたいなんて少しも思っていなかったことが理解できるでしょう」と説明した。

 さらに、「ロバート・ガルブレイス」のサインの練習に数日を費やしたことも告白。「特徴的でぶれない筆跡で、ロバート・ガルブレイスとサインできるようになった。確実に書けるよう週末を丸々つぶして練習したから」と述べている。ただし、今のところ「ロバート・ガルブレイス」のサイン入り書籍は、ほとんど流通していないという。

 一方、英法律事務所ラッセルズ(Russells)は前週、「ロバート・ガルブレイス」の正体を漏らしたのは同社関係者だったとしてローリング氏に謝罪した。ラッセルズによると、同社のビジネスパートナーの1人が妻の親友に「ここだけの話」としてガルブレイスがローリング氏であるとの秘密を洩らしたという。(c)AFP