【6月25日 AFP】米俳優でカリフォルニア州前知事のアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)氏(65)が24日、初訪問したベルギー・ブリュッセル(Brussels)の欧州委員会(European Commission)本部で、「人は環境への影響に罪悪感を持つことなく、大型車を自由に運転し、1日中ジェットバスを楽しめるようであるべきだ」と語った。

 8年間のカリフォルニア州知事時代も贅沢な嗜好で知られたハリウッドスターのシュワルツェネッガー氏は、欧州連合(EU)の「市長誓約(Covenant of Mayors)」の年次会議で行った演説で、自らも数台所有する軍用車両を民生仕様にした愛車「ハマー(Hummer)」について、「ガソリンを無駄にしないよう」エンジンに変更を加えてあることを明らかにしながら自己弁護した。

 シュワルツェネッガー氏は「水素エンジンのもあるし、バイオ燃料エンジンのもある。1台は電気自動車に変更している」と述べた上で、「一番重要なのは人が大きな車や速い車、パワフルな車を運転することに、罪の意識を感じさせるべきではないということ。むしろ、車の技術を変えることで、自分たちが問題解決の一部になれるということを(そうした車を運転する)人々に知ってもらうことが大切なんだ」と語った。

 また「ジェットバスを使いたければ、1日中ジェットバスを使ってもいいが、(発電に)ソーラーパネルを使うべきだ。液晶テレビが欲しければ、エネルギー効率の良い、グレードの高いモデルにすべきだ」とも述べた。

 同氏は気候変動対策に取り組む世界の地方自治体リーダーによるNPO「R20」の創設者でもある。

 シュワルツェネッガー氏は、キャリアをボディービルダーからスタートさせ、『コナン・ザ・グレート(Conan the Barbarian)』や「ターミネーター(Terminator)」シリーズで一躍有名になった。短い言葉での単純な物言いで知られる同氏だが、環境保護運動については、「もっとヒップで、モダンで、セクシーになって欲しい」と述べた。(c)AFP