【6月20日 AFP】(一部更新)米人気ドラマシリーズ「ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア(The Sopranos)」の主演で人気を博した俳優のジェームズ・ガンドルフィーニ(James Gandolfini)さんが19日、滞在先のイタリアで急死した。51歳。ガンドルフィーニさんの事務所が同日発表した。ガンドルフィーニさんは伊ローマ(Rome)で休暇中だったという。

 事務所発表に先立って米国の芸能情報サイト「TMZ」と娯楽誌バラエティ(Variety)は同日、ガンドルフィーニさんが心臓発作のためイタリアで急死したと伝えていた。TMZによるとガンドルフィーニさんは、伊シチリア(Sicily)島で開催されているタオルミーナ映画祭(Taormina Film Fest)に出席するためイタリアに滞在中で、今週末には伊映画監督ガブリエレ・ムッチーノ(Gabriele Muccino)さんと討論会を行う予定だったという。

 悪役で名を馳せたガンドルフィーニさんは、米ケーブルテレビHBOで1999年~07年まで放映された「ザ・ソプラノズ」で主人公のマフィアのボス、トニー・ソプラノ(Tony Soprano)を演じ、「プライムタイム・エミー賞(Primetime Emmy Awards)」の主演男優賞を3回とゴールデングローブ賞を受賞した。

 米ニュージャージー(New Jersey)州出身。ニューヨーク(New York)の劇場から俳優としてのキャリアを開始し、92年にジェシカ・ラング(Jessica Lange)、アレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)主演の戯曲「欲望という名の電車(A Streetcar Named Desire)」でブロードウェー(Broadway)デビューを果たした。93年、トニー・スコット(Tony Scott)監督の映画『トゥルー・ロマンス(True Romance)』での演技で注目を集め、以降、数々の映画作品に出演。

 昨年公開された話題作『ゼロ・ダーク・サーティ(Zero Dark Thirty)』では、米中央情報局(CIA)を率いて国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の行方を追うレオン・パネッタ(Leon Panetta)米国防長官の役を演じ、今年もコメディー映画『The Incredible Burt Wonderstone』に出演していた。

 ガンドルフィーニさんは2度結婚しており、離婚した最初の妻との間に息子が1人、2008年に再婚した元モデルのデボラ・リン(Deborah Lin)さんとの間に9か月になる娘がいる。(c)AFP