【6月22日 AFP】飛行機の熱狂的ファンとして知られる、ハリウッドスターのジョン・トラヴォルタ(John Travolta)は21日、映画のプロモーションで訪れていたパリのル・ブルジェ空港(Le Bourget airport)で開催中の第47回パリ国際航空ショーで、エアバス(Airbus)の世界最大の旅客機「A380」を宣伝した。

■「A380」操縦体験を披露

 「わたしは、1年半前に『A380』を操縦した初めての非テストパイロットだ。歴史的瞬間だった。素晴らしい体験で、とても簡単に飛べたよ」トラボルタは、広告塔を務めるスイスの時計メーカー・ブライトリング(Breitling)主催のレセプションに合わせて、記者に語った。

 免許を持つトラボルタは20日遅く、愛用のボーイング707(Boeing 707)型機で、航空ショー会場に着陸し、一時は計画が宙に浮いたこともある、巨大な2階建て旅客機「A380」の操縦を許可されたのは自分だけだと語った。

「ハンドスティック操縦はとても寛容だ。もしミスをしても、最新技術を駆使したハンドスティック自体が何とか操縦してくれる。より手動で操縦しなければならない旧来のボーイング機に慣れているけれど」

■飛行機を2機所有

 トラヴォルタは5000時間におよぶ飛行経験があり、フロリダの自宅に滑走路を持つほどだが、「A380」の購入の可能性はないという。

 トラヴォルタは、ボーイング707型機に加え、飛行機ガルフストリームII (Gulfstream II)を所有し、小型ジェット機メーカーEclipse Aviation社製ジェット機の納品を待っているといい、 「もう十分な数の飛行機を持っている」「仕事以外の時間の大半を、飛行機操縦の学習に充てている」と語った。

 「A380」には、匿名の買い手が3億ドル(約370億円)支払ったとされ、さらに特注費として5000-1億5000万ドル(約600億-180億円)が見積もられているという。

■過去には飛行機映画を計画
 
 『サタデー・ナイト・フィーバー(Saturday Night Fever)』『グリース(Grease)』『パルプ・フィクション(Pulp Fiction)』といった大ヒット映画に出演してきたスター俳優・トラヴォルタだが、コメディー映画『ベイビー・トーク(Look Who’s Talking)』(1989年)、アクション映画『ブロークン・アロー(Broken Arrow)』(1996年)の2作品では飛行機を操縦することができたと述べた。 

「最高の飛行機映画はまだ作られていないと思う」「ずいぶん前に飛行機に関する3つの脚本を進めていたが、うまくいかなかった」とも明かした。

 トラヴォルタは、ジョン・ウォーターズ(John Waters)監督作『ヘアスプレー(Hairspray)』(1988年)のリメーク作品のプロモーションのためにパリを訪れている。

 トニー賞を受賞した同名のブロードウェー・ミュージカルの基になった映画で、トラヴォルタはぽっちゃりと太ったティーンエージャーの主人公Tracy Turnbladの巨体の母親を演じる。(c)AFP/Daphne Benoit