【9月24日 AFP】2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開幕まであと9か月だが、ブラジルの12の開催都市のうち7都市で空港の改修工事が遅れている。

 22日のブラジル日刊紙オ・グロボ(O Globo)は国営空港管理公社インフラエロ(Infraero)の調査を引用し、最も大きな遅れが出ているのは、リオグランデドスル(Rio Grande do Sul)州の州都ポルト・アレグレ(Porto Alegre)の空港のターミナル拡張工事は始まってさえいないと伝えた。リオデジャネイロのアントニオ・カルロス・ジョビン国際空港(ガレオン国際空港、Rio de Janeiro/Galeao-Antonio Carlos Jobim International Airport)の2つのターミナルは来年4月までに完工の予定だが、計画より遅れている。
 空港改修の進捗(しんちょく)率は、南部パラナ(Parana)州の州都クリチバ(Curitiba)でわずか6.19%、北東部バイア(Bahia)州の州都サルバドール(Salvador)で20.2%。中西部マトグロッソ(Mato Grosso)州の州都クイアバ(Cuiaba)は23.09%となっている。

 一方、サンパウロのグアルーリョス(Guarulhos)国際空港など民営化された空港の工事の進行状況は対照的で、同空港では60%が完了している。
 モレイラ・フランコ (Wellington Moreira Franco)航空庁長官はインフラエロの抱える問題について、入札に参加する企業が提示するプロジェクトの質が低いことに一因があると述べた。
 空港民営化の一環として、サンパウロと首都ブラジリア(Brasilia)の3空港に関し、12年2月に実施された運営権(コンセッション)の競売でインフラエロによる独占体制は崩れ、落札各社は今後20年間の運営権を手にした。
 ガレオン国際空港とミナスジェライス(Minas Gerais)州ベロオリゾンテ(Belo Horizonte)のタンクレド・ネベス国際空港(コンフィンス空港、Tancredo Neves International Airport)についても民営化のための入札が10月末に実施される予定だ。
 ブラジルは、2014年サッカーW杯と2016年リオデジャネイロ夏季五輪の開催による観光客増加に対応するため、老朽化し混雑している空港の近代化を進めている。(c)AFP