【7月20日 AFP】英国政府は19日、昨年開催したロンドン(London)五輪は同国に99億ポンド(約1兆5200億円)の経済効果をもたらしたと発表した。

 政府が公表した報告書によると、五輪開催後の1年間に企業が締結した新規契約、売り上げの増加、外国からの新規投資の総額などでみた経済の押し上げ効果は、開催費用の89億2000万ポンド(約1兆3000億円)を上回った。

 ただしアナリストらの間では、五輪会場から何キロも離れたロンドン南部クロイドン(Croydon)に建設予定のショッピングセンターへの投資額10億ポンドが含まれている点など、調査対象としたプロジェクトの一部について疑問視する声が上がっている。

 これに対しビンス・ケーブル(Vince Cable)民間企業・技術革新・技能相は、報告書はこの期間中に投資を行った企業に「五輪の開催と関係なく投資を実施していたか」尋ねた結果だとしており、経済効果の一部は五輪と直接的な関係がない可能性もあることを認めている。

 同相は、「一部は確かに、五輪とは関係なく実施されていた投資だっただろう。しかし五輪の開催は、投資関連の決定を実行に移すにあたって重要なきっかけになった」と指摘した。(c)AFP/Alice RITCHIE