【6月5日 AFP】米国際貿易委員会(US International Trade CommissionITC)は4日、米アップル(Apple)のスマートフォン(多機能携帯電話)iPhoneとタブレット端末iPadの一部旧型モデルの輸入と販売を禁止する「限定的排除命令」を出したと発表した。

 訴えは、アップルとサムスンのライバル2社がタブレット端末とスマートフォン市場をめぐる特許訴訟を相次いで起こしていた2011年8月に申し立てられていた。

 長らくアップルと特許をめぐる争いを続け、昨年、アップルに特許訴訟で大きな敗北を喫した韓国のサムスン電子(Samsung Electronics)にとって1つの勝利となった。

 だが命令の対象となる機種が米国市場でもはや積極的には販売されていない製品──米通信大手AT&T向けの「iPhone 4」と「iPhone 3」、同「3GS」、それに「iPad 3G」、「iPad 2 3G」──であることから、この勝利は象徴的な意味合いにとどまるとみられる。

 ITCの決定は最終的なものだが、アップルは連邦控訴裁判所に控訴することが可能だ。また、大統領が拒否権を行使することもできる。(c)AFP