【5月13日 AFP】220万人以上の組合員を擁する欧州最大の労働組合、ドイツ金属産業労組(IGメタル、IG Metall)は12日、今週中に賃金交渉が合意に達しなければ、組合員に大規模ストライキ突入への賛否を問う投票を行うと警告した。

 すでに40万人近くの労働者が数日前から短時間の「警告ストライキ」に参加しており、BMW、シーメンス(Siemens)、ボッシュ(Bosch)をなどの大企業が影響を受けている。

 IGメタルのデトレフ・ウエッツェル(Detlef Wetzel)副会長は、13日付の独紙ビルト(Bild)で「IGメタルは即時の妥結を求めている。だが公正な条件でだ」と語り、経営側に提示額の引き上げを求めた。同氏は今週中に合意に達しなければ「ペンテコステ(聖霊降臨祭)後に投票を行う」と述べ、5月21日に投票を行う考えを示した。

 IGメタルは今年、自動車から電子まで多岐にわたる370万人の金属産業労働者の給与5.5%の引き上げを要求している。経営者側はわずかに異なる時間枠での2.3%の賃上げを提示している。金属産業の動向で他産業の賃金交渉の基本的な方向性も決まるため、交渉の行方が注目されている。 (c)AFP