【3月1日 AFP】インド政府は2月28日、女性専用の公共部門銀行を設立すると発表した。女性軽視の風潮の是正に取り組む政策の一環という。

 インド国内では、昨年末に首都ニューデリー(New Delhi)で女子学生が集団性的暴行を受けて死亡した事件をきっかけに始まった抗議行動が今も続いており、多発する女性を狙った性犯罪への対策が不十分だとして政府批判が高まっている。

 2013年度予算を議会に提出したパラニアッパン・チダムバラム(Palaniappan Chidambaram)財務相は、予算のうち100億ルピー(約170億5000万円)を新銀行の設立に確保すると説明。新銀行は女性を対象とした融資業務に特化し、経営陣や行員も女性とすると述べた。今年10月までには営業認可を得たいとしている。

 また、これとは別に100億ルピーを投じて、女性の安全向上を目指した基金を設立することも発表した。

「女性専用銀行」は、隣国パキスタンで1989年に開業した例があるほか、アフリカ東部タンザニアでも同様の銀行が2009年に開業している。(c)AFP