【2月4日 AFP】経済統計の正確性について国際通貨基金(International Monetary FundIMF)から批判されているアルゼンチンのエルナン・ロレンシノ(Hernan Lorenzino)経済財務相は2日、インフレ率の新しい測定方法を導入することを明らかにした。

 同経済財務相は「IMFとの間でさまざまな問題の原因になっていると思われる現在の経済指標に代えて新しい消費者物価指数(CPI)を導入する」方針だとC5Nテレビに述べた。新しい方法は2013年第4四半期から使用する予定だという。

 アルゼンチンでは政府と民間の経済統計が大きく異なっていると指摘されている。例えば2012年の物価上昇率は政府の公式統計では10.8%とされているが、民間エコノミストらによれば25.6%となっている。同国の公的債務にはインフレ率に連動しているものが多いため、アルゼンチン政府は自国のインフレ率を実態よりも低く評価すると恩恵を受けられる。

 IMFは1日の理事会で、正確な経済データを出していないとしてアルゼンチン政府を非難し、今年9月29日までに問題を是正するよう求めた。IMFが加盟国にこの種の警告をしたのは初めてで、アルゼンチンのIMF投票権停止やIMFからの強制脱退などの制裁を行う可能性も出ていた。(c)AFP