【1月15日 AFP】北米国際自動車ショー(North American International Auto Show)が14日、米ミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)で開幕した。

 自動車需要の落ち込みが続いたあとの売り上げ回復に自動車業界に楽観ムードが漂うなか、各メーカーが巻き返しをかけて今年のショーに投入した新車の多くはデザイン、性能に特徴のあるものや高級車が目立つ。

 特に注目を集めていたのが米自動車大手ゼネラル・モーターズ(General MotorsGM)の新しいコルベット・スティングレイ(Corvette Stingray)だ。1963年の伝説的なモデルと名前は同じだが、2つの部品を除いて全く新しい車だという。「このコルベットにはわが社の魂がある」とマーク・ラウス(Mark Reuss)北米GM社長は語る。「この車が私がGMで働いている理由だ」

■カー・オブ・ザ・イヤーには米国車

 そうした中で2013年北米カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのは、乗用車部門ではゼネラル・モーターズの小型スポーツセダン「キャデラックATS(Cadillac ATS)」、トラック部門で同クライスラー(Chrysler)のピックアップトラック「ラム1500(Ram 1500)」だった。

 米市場での2013年新車販売台数は昨年の1450万台から13%増えて1500~1600万台に達するとみられている。これは1984年以来、最大の増加幅となる。

 デトロイトに拠点を置くフォード(Ford)、ゼネラル・モーターズ、クライスラーの米3大自動車メーカーは数年におよんだ経営再建の苦労を経て現在は大きな利益を上げており、再び自動車生産に焦点を当てて事業を展開している。

 中国やブラジルでは売り上げが鈍化に転じ、欧州市場では需要が崩壊したなか、米国勢に対抗するアジア、欧州メーカーも競争が熾烈な米市場で優位な位置に立とうと積極的に米市場に投資している。

 50を超える新車が出展される北米国際自動車ショーは、14日から2日間は報道陣向けのプレスデーで、世界各国から記者ら6000人あまりが詰め掛ける。一般公開は19日から27日まで。(c)AFP/Mira Oberman and Paul Handley