【12月12日 AFP】米デルタ航空(Delta Air Lines)は11日、英ヴァージンアトランティック航空(Virgin Atlantic Airways、VA)の発行済み株式の49%を買い取ることで同社と合意したと発表した。合弁会社を設立し、大西洋路線の拡大を目指す。

 デルタは合弁会社に3億6000万ドル(約300億円)を出資し、これまでシンガポール航空(Singapore Airlines)が保有していたVA株を取得する。残る51%の株式は引き続きVAと同社創業者リチャード・ブランソン(Richard Branson)氏が保有し、自社ブランドや運航許可は同社が維持する。

 デルタのリチャード・アンダーソン(Richard Anderson)最高経営責任者(CEO)は、11日に開いたVAとの合同記者会見で「提携により、米欧間最大路線であるニューヨーク(New York)~ロンドン(London)便など、北米と英国を結ぶ路線でより競争力の高い航空会社ができる」と述べた。

 運航数第2位のデルタは現在6大陸58か国で313路線を運航し、700機以上の航空機を保有する。一方、VAはブランソン氏が設立したヴァージン(Virgin)グループの新規事業として1984年に設立され、英ガトウィック空港(Gatwick Airport)、ヒースロー空港(Heathrow Airport)、マンチェスター空港(Manchester Airport)を拠点としている。

 両社の提携は米国や欧州連合(EU)の規制当局の承認を得る必要があるが、2013年末までには締結されるとみられる。(c)AFP