【12月10日 AFP】11月末に抽選が行われた米国史上2番目の高額当選金5億8750万ドル(約480億円)をかけた宝くじ「パワーボール(Powerball)」の当選券2枚の購入者のうち、まだ名乗り出ていなかったもう1枚の購入者が7日、ついに判明した。

 当選者として名乗り出たのはアリゾナ(Arizona)州の30代の既婚男性。1年前にペンシルベニア(Pennsylvania)州からアリゾナに引っ越してきたという男性は、ペンシルベニア州在住時はよくパワーボールを買っていたが、アリゾナ州に移ってからは今回で2回目の挑戦だったという。

 同州の宝くじ協会によると男性は11月28日、州最大の都市フェニックス(Phoenix)北東にあるファウンテンヒルズ(Fountain Hills)の店で宝くじの抽選が始まるほんの数時間前に10ドル(約825円)分のくじ券を購入。券を車の運転席のサンバイザーに挟み、そのまま忘れていた。翌朝になってアリゾナ州で当たりが出たとのニュースを聞き宝くじのウェブサイトを確認したところ、自分が当選者だと知ったという。

「男性もその妻も当選の事実を信じられず、何度も繰り返し数字を見直した。2人とも完全なショック状態にあった」(宝くじ協会広報)

 男性はすぐに専門家に法務および財政面での助言を求めたが、衝撃から立ち直るまでに丸1週間かかり、ようやく7日になって名乗り出たのだという。

 5億8750万ドルは米史上2番目の高額当選金で、パワーボール史上では最高額。現金一括払いを選択した場合の1等当選受取額は3億8470万ドル(約315億円)となる。1等当選が2人出たため、男性はこの半額に相当する1億9200万ドル(約158億円)を受け取ることになる。ただし宝くじ協会によると当選金は課税対象となるため、実際に男性が手にするのは税引き後の1億3500万ドル(約111億円)だという。

 もう1人の当選者としては、すでに前月30日にミズーリ(Missouri)州在住の整備士夫婦が名乗り出ている。(c)AFP