【11月7日 AFP】スズキ(Suzuki Motor)は6日、米子会社アメリカンスズキモーター(American Suzuki Motor Corp.ASMC)の更生手続き申請に伴い、米国の自動車販売事業から撤退すると発表した。小型車の需要が少ないことや円高が業績を圧迫したことが要因。

 ASMCが米国で2011年に販売した自動車の数は約2万6000台にとどまり、トヨタ自動車(Toyota Motor)や日産自動車(Nissan Motor)、ホンダ(Honda Motor)など他の日本メーカーの販売台数を大幅に下回った。同社の負債総額は3億4600万ドル(約276億円)。

 ASMCは声明で、「自動車販売事業で採算性を維持することは不可能と認識した」と述べ、収益見通しが良好なバイクやATV(四輪バギー)、船外モーターなどの船舶用製品に経営資源を振り向けると説明した。 米国で既に販売した自動車の保証は続けるという。

 スズキはインドを含む新興市場での事業に注力している。インドではスズキと同国の合弁会社マルチ・スズキ(Maruti Suzuki)が自動車最大手となっている。(c)AFP